東海3県の多くの公立中学校で3月6日、卒業式が行われました。岐阜県恵那市では過疎化や少子化の影響で、新年度から南部の5校が統合されることから『最後の卒業式』となりました。
■3年間の感謝を込めて…先生を『みこし』で担ぐ学校も
迎えた春、旅立ちの時。名古屋市東区の冨士中学校で6日、卒業式が行われ、173人が未来に羽ばたきます。
卒業生ら:
「楽しかったです。『栄光の架橋』が、感動しました」
「『3年間終わっちゃったな』という寂しさもありましたけど、『やり切ったな』というのが大きいです。固い絆で結ばれていますので(これからも)遊びます。誘ってね」
岐阜県高山市の東山中学校では、卒業式に「みこし」が登場しました。みこしに乗っているのは先生です。
40年ほど前から続く「卒業みこし」では、3年間の感謝の思いを込めて、卒業生が先生を乗せて、みこしを担ぎます。みこしは手作りで、先生の顔写真にメッセージが添えられています。
女子生徒は、アイドルさながらのうちわで先生への「愛」を伝えました。
卒業生:
「先生の感謝とか、仲間との最後の行事なので、『最後だ』というのをかみしめながらやりました」
先生:
「怖かったです。すごくふわふわ揺れるのでバランスをとりながら。子供たちが持っているのが伝わってきて、すごくうれしかったです」
■過疎化で5校から1校に『最後の卒業式』
岐阜県恵那市の串原中学校では「最後の卒業式」が開かれました。
安藤善和校長
「皆さんは、串原中学校“閉校”という歴史的な場面に立ち会うことになりました」
戦後間もない1947年に開校した串原中学校は3月で、78年の歴史に幕を閉じます。恵那市の南部では過疎化が進み、生徒数が減少したことから、新年度から5つの中学校を1つに統合し、恵那南中学校となります。
思い出の学び舎との別れ、全校生徒16人が地元に伝わる伝統の「中山太鼓」を披露しました。
卒業生ら:
「最後の卒業生として、すごく緊張したんですけど、みんなで心を1つにして、感動できる卒業式にできたので良かったです」
「人数は少ないんですけど、学年をこえてすごく仲がいいので、閉校してしまうことはすごく悲しいんですが、それぞれの新しい道を進んでいくということで、明るく卒業できた」
保護者:
「やっぱり自分の母校がなくなるのは悲しいです」
統合後の学区は、名古屋市の面積よりも広くなり、在校生は4月からスクールバスで、通学することになります。
記者が実際にスクールバスのルートの1つを走り、統合後の学校までの所要時間を計ってみました。
上り坂と下り坂が続く山道を通り、橋を渡り、トンネルを抜けて、ようやく到着しました。かかった時間は約50分で、往復では最大2時間近くかかることになります。
保護者:
「はじめは慣れなくて身体の負担もあるかもしれないし、新しい環境になるし不安はあったんですけど、子供もバス通学には憧れていたので、応援したいと思います」
在校生:
「今は1年生6人が、来年は119人になる。7分くらいかかるのが、バスで30分くらいになります。今よりだいぶ長くなるので疲れはするかなと」
統合によって誕生する恵那南中学校は現在の山岡中学校の場所に開校しますが、それぞれの中学校から車で向かう場合の距離は、串原中学校から17キロ、上矢作中学校から18キロなどかなり離れていて、生徒たちの通学の負担が増えることになります。
一方、名古屋では逆の現象も起きています。守山区の志段味中学校では、宅地開発で住宅が増加し、生徒数が1000人を超える見通しとなり、4月に上志段味中学校を新たに開校します。