平川翔也アナウンサー:
TSKとJALのコラボ企画。スタジオにはJALふるさとアンバサダーの藤田エミさんです。よろしくお願いします。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
よろしくお願いします。
平川翔也アナウンサー:
今回はすてきな手仕事の作品に出会ったそうですね?
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
はい、出雲市で病気をきっかけにレザークラフト作家に転身した男性に出会いました。手仕事に込めた思いをお聞きしました。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
すてきな雰囲気の旅館ですね。この奥にお店があるということで行ってみたいと思います。
出雲市斐川町の湯の川温泉にある「湯宿・草菴」。
古民家とアンティーク家具の融合がコンセプトで、客室はモダンな雰囲気、源泉かけ流しの温泉も人気です。
この旅館の一角にあるのが、雑貨店「souan style(ソウアン スタイル)」です。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
こんにちは。すてきなお店ですね。
souan style 店主・内田成彦さん:
ありがとうございます。
迎えてくださったのは店主の内田成彦さん。
様々な商品が並ぶ店内で目を引くのは、革製品のコーナーです。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
すてきな商品が並んでいますね。
藤田さんが気になったのは、まだ発売前の商品…。
souan style 店主・内田成彦さん:
こちらは折りたたみ式のカップホルダーでして、こちらのベルトを外していただくと、このように広げることができる。
レザーのカップホルダー。
留め具を外し、広げることで、簡単に持ち運びできます。
内田さんが考案したオリジナル商品で、コーヒータイムなど小さな日常を楽しんでほしいという思いを込めました。
2025年に東京で開かれた国内最大級の革製品の品評会『革のデザインコンテスト2025』に初めて出品し、応募があった92点の中から上位13位に選ばれました。
souan style 店主・内田成彦さん:
(始めて)10年近くになりますが、今までの苦労などがこのような形で評価していただいたことに嬉しく思いました。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
どうしてこちらの商品を作ろうと思われたんですか?
souan style 店主・内田成彦さん:
私が(以前)手の麻痺が出る病気でして、自分の不自由な手でもしっかりと(カップを)保持できるようなものをということで考案したものがきっかけです。
両親が始めたこの旅館で育った内田さん。
料理人を志し、高校卒業後、東京の専門学校に進学、2012年から旅館の厨房に立ち、前菜などを担当していました。
しかしある冬、調理中、手にした包丁などを落とすことが毎日のように続いたと言います。
souan style 店主・内田成彦さん:
寒い時期だったので手がかじかんでいるだったり、疲れが出ているぐらいにしか思っていなかったので(医者に)『右手はどうされましたか?』と一声言われまして、そこで私自身も初めてすごくやせこけた自分の手に気づきました。
診察の結果、診断は慢性炎症性脱髄性多発神経炎、末梢神経に炎症が起こり、筋力の低下などが生じる病気で、発症の確率は約10万人に1人という指定難病でした。
souan style 店主・内田成彦さん:
本来あるこちらの母指球筋という筋肉が、これほどもうなくなってしまって、水かきぐらいに骨と皮の状態になってしまっていまして。
約2年間のリハビリで日常の動作はほぼ不自由なくできるまでに回復しましたが、料理のプロを目指す道は諦めざるを得ませんでした。
失意の中、何か『自分にしかできないことを』と新たに始めたのが、レザークラフトでした。
souan style 店主・内田成彦さん:
作品の色使いは、料理からいただいた彩色の美意識が活かせているかなというところです。
日常的なリハビリも兼ねて、はじめのころ、内田さんがよく作っていたのが小物入れ。その手縫いを藤田さんが体験しました。
souan style 店主・内田成彦さん:
僕にとってはこちらがリハビリになっているので、一個一個仕上げていくので手に力がついてきます。
革を縫い合わせていくのはかなりの力が必要です。
それでも内田さんが手作業にこだわるのは…。
souan style 店主・内田成彦さん:
(縫い跡に)人の温かみというのが出てくるので、人間味が加わって、モノに愛着が湧きます。
手縫いを始めて約30分、内田さんに仕上げてもらい、できあがりました。
オレンジのレザーに、白い縫い糸のワンポイント。
手仕事ならではの温かみを感じる小物入れです。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
今後の目標は何かありますか?
souan style 店主・内田成彦さん:
今後は海外のコンペティションも視野に入れておりますので、出雲から空を超えて届く手仕事を目指しています。
『世界に届く手仕事を』…闘病経験の全てを糧に、内田さんにしか作れないこだわりの逸品をこれからも生み出します。
平川翔也アナウンサー:
病と向き合いながらなお、新たな道を模索するのは非常に勇気のいる選択ですよね。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
そうですね。実際、内田さんがリハビリも兼ねて作っていた小物入れの最終工程を体験させていただいたのですが、想像以上に力のいる作業でした。うまく力が入らない状態で日々、この作業を続けられていたと思うと感服しました。
平川翔也アナウンサー:
VTRで紹介した折りたたみ式のレザーカップホルダーは、この春に販売を始める予定だということです。藤田さん、ありがとうございました。
JALふるさとアンバサダー・藤田エミさん:
ありがとうございました。