農作業で使う鍬に一年の豊作を願う伝統行事、「おくわさま」が22日富山市の細入地区で行われました。
*本芳彦儀さん
「さあさあ、お鍬さま、足崩して楽にしてお召し上がりくださいませ。私もですか。なら一杯いただきます」
「おくわさま」は、約400年前から細入地区に伝わる伝統行事で、田んぼや畑の神様に見立てた鍬を家に招き入れ、お酒やごちそうでもてなします。
儀式を行うのは、父親から引き継いで5年目の本芳彦儀さんです。
おくわさまは毎年1月11日に行われますが、去年暮れに父・彦弘さんが亡くなったことから、今年は行事を1カ月遅らせました。
*本芳彦儀さん
「父が亡くなる2、3日前に『しっかりもてなせ、続けていけ』と言われた」
*本芳彦儀さん
「ああそうですか、なら豆をいただきます」
*本芳彦儀さん
「父がよく『豆をいただきます』といって、口に含んで食べていたのを思い出して、おくわ様が今年も『何かつまめ』と言われたもので黒豆食べました。(食べたら)しゃべれなくなってしまって...」
「おくわさま」は昭和のはじめごろまで細入地区の多くの農家で行われていましたが、今も続けているのは本芳さんのみで、おととし県の無形民俗文化財に登録されました。
彦儀さんは、先祖から伝わる大事な行事として、毎年続けていきたいとしています。