福島県内でも地域によって異なる方言。同じものを指していても、地域によって全く違う呼び方をしていることがある。今回は「芯が残ったご飯」の呼び方に着目し、福島県内の地域差を探った。
■「今日のご飯、めっこだわ」中通りで最も多い呼び方
「米を水加減間違えて炊いた翌朝、父が『なんだこれ、めっこだわ』と叫んでました」
これは視聴者から寄せられた投稿だ。福島県中通り地方では、芯が残ったご飯のことを「めっこ飯」と呼ぶことが多い。実際に調査してみると、中通りでは50.7%の人が「めっこ飯」と呼んでいることがわかった。
「めっこ」の語源について、この企画を担当した福島テレビ・斎藤恭紀気象予報士は「『目』からきているのではないか」と推測する。「目の芯が残っている」という意味か、「魚の目」のような意味合いを持つのかもしれない、と解説した。
■会津地方では「こわ飯」隣接地域でも全く違う呼び方
「福島に来てから『めっこ』と言ってるのを聞きました。新潟では『こわ飯』と言ってました」
会津若松地域では、中通りの「めっこ飯」とは異なり「こわ飯」と呼ぶ傾向がある。調査によると、会津地方では「めっこ飯」が47.6%、「こわ飯」が10.5%という結果だった。「こわ飯」という呼び方は会津地方で一定数使われており、隣接する新潟県からの影響かもしれない。
斎藤気象予報士によれば、「こわい」は「硬い」を意味し、「おこわ」も硬いご飯から名付けられたという。つまり「こわ飯」は文字通り「硬いご飯」を意味する方言だ。
会津若松市民から「今日のご飯“こえーなー”」という投稿もあり、一見すると「怖い」ように聞こえるが、実は「硬い」という意味で使われている。
■浜通りでは「がんだ飯」福島県内で三様に分かれる呼び方
中通りの「めっこ飯」、会津の「こわ飯」に続き、浜通りではまた違う呼び方が主流だ。
「がんだ飯と言っています」「今日はがんだ飯だがんなー」
浜通り地域、特にいわき市周辺では「がんだ飯」という呼び方が多い。調査結果では「めっこ飯」も使われているが、「がんだ飯」も同程度の割合で使用されていることがわかった。
この「がんだ飯」という呼び方は、北関東や茨城県でも使われているようだ。古賀アナウンサーの出身地・福岡県では何と呼ぶのか尋ねると、「母に聞いたらごっちん」と答えた。「ごつごつ」という硬さの印象からきているのではないかとのことだ。
■お米の値段、今後は下がる見込み
話題は芯の残ったご飯の呼び方から、お米の値段へと移った。高騰していたお米の価格だが、今後は下がる可能性があるという朗報だ。
福島県大玉村にある農産物直売所「あだたらの里」の矢吹店長によると、直売所ではすでに値下がり傾向にあるという。気温が上がると米の劣化が早まるため、早く売りたい農家が直売所に米を持ってきており、年末より5kgあたり1000円程度安くなっているとのこと。
さらに、米の卸会社など民間企業は3月決算が多く、在庫を現金化する動きが出るため、今後さらに値下がりする可能性があるという。
■方言から見える地域の多様性
たった一杯のご飯にも、地域ごとに豊かな物語が息づいている。福島県の「めっこ飯」「こわ飯」「がんだ飯」のように、あなたの地元では芯が残ったご飯を何と呼ぶだろうか?何気ない日常の言葉から、日本の食文化の奥深さを再発見するきっかけになるかもしれない。
※この記事は、2026年2月16日放送の福島テレビ・テレポートプラス内の天気コーナー「福テレ空ネット」からの抜粋記事です。