東京五輪へ急ピッチ!重さ6000トンの橋を架設せよ

カテゴリ:国内

  • 東京五輪に向け建設がすすむ「海の森水上競技場」と都心を結ぶ橋
  • 潮の干満を利用して重量6000トンの橋を移設
  • 「タイムラプス」による撮影で壮大な工事の一部始終を見てみよう

何故、橋を架けるのか?

「海の森水上競技場」建設が行なわれている中央防波堤地区は新しいコンテナターミナルの整備が進んでいます。
それに伴う交通量の増加に対応するため、中央防波堤地区と都心を結ぶ新たな道路(東京港臨港道路南北線)が整備されることになりました。
道路は、競技のコースとなる水路に橋を架ける形で整備されることから、橋脚のない「アーチ橋」が採用されました。
陸上で作り上げた橋は、大型台船で運ぶ「台船一括架設」という工法で架設されました。

自然現象を活かした職人たちの技術に感服

今回の工事は、毎分25センチという非常にゆっくりとしたスピードで橋を台船に移動させる「ロールオン」という作業から撮影を開始しました。

橋を積載する台船の内部には、水を出し入れできるタンクがついていて、水量を調整しながら台船のバランスを保ちます。
台船の四隅と護岸をワイヤーで繋ぎ、巻取りを行ないながら、幅の狭い水路上を運搬し、難易度が高いといわれる約90度の転回も慎重に行なわれました。

橋桁が橋脚の高さを超える満潮時に設置箇所へ移動させ、更にジャッキアップして設置した後、橋を運搬してきた台船は、引き潮を利用して退避しました。
「潮の満ち干」を巧みに利用した高度な技術と「全国的にも最大級規模の工事」には、ただただ感服しました。

ゆっくり慎重に丁寧に行なわれる工事を撮影

総重量6000トンを超える橋の移設作業は、ゆっくり慎重に行われます。
リアルタイムの撮影では進捗状況が視覚的に分かりにくいため、撮影はタイムラプスという方法で行うことにしました。

この撮影方法は、撮影時間を一定間隔で間引くことによって、数時間を数秒として撮影し、時間の経過を表現します。
カメラを設置し、構図を決めて、観察しながら工事終了まで撮影しました。
夏の厳しい日差しの中での取材であったため、カメラが熱を持って止まらないよう、日陰をつくるなどのケアをしました。

【取材カメラマン撮影後記】

放送終了後、取材相手にお礼の電話をした。最後に、「また面白い話があれば、ぜひ教えてください。」と付け加えた。
それは、私が「台船一括架設」の話を聞いて「面白く、もっと深く知りたい」と興味を持ったことが取材のきっかけで、これまで見たことのない世界を目の当たりにすることができたからだ。現場で「面白い」と感じたことを「深く知り」、これまで見たことがないような世界を、視聴者に分かりやすく、見やすく説くことが、私たちの仕事のやりがいだと思う。その思いを感じてもらうことができたら幸せだ。

(取材撮影部 赤松 伴明カメラマン)

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