信州の食文化をつなげる取り組みです。「おやき」や「にらせんべい」など「粉もの文化」が根付く信州。しかし、核家族化などで家庭で食べる機会が減ってきていると言われています。信州の食文化を後世に残していこうと先日、「調理実習」のイベントが開かれました。

■地域の食文化を次の世代に

香ばしい「ねぎせんべい」に、「こねつけ」。あつあつの「すいとん」も。信州の「粉もの料理」です。

1月31日、長野県佐久穂町で「粉もの調理実習」が開かれました。

地域で受け継がれてきた食文化を次の世代にも伝えようと地元の農村支援センターが初めて企画しました。

県 農村生活マイスター協会 佐久支部・井出紀子さん:
「郷土食の試食と調理実習ができたらなと思っていて、(これまでは)コロナ禍でできず、ようやく実現した」


■信州に根付く「粉もの文化」

山間地が多い信州。

昔はコメ作りが難しく、小麦粉、いわゆる「粉もの文化」が根付いてきました。

「おやき」や「にらせんべい」、長野市西部・いわゆる「西山地域」の「おぶっこ」なども有名です。

もちろん、佐久地域も―。

県 農村生活マイスター協会 佐久支部・井出紀子さん:
「佐久地域は標高が高かったり、水が冷たいということで、お米を作るのが難しい地域が多かったので。お米だと高いので、小麦粉や穀類を混ぜてという背景がある」

しかし、最近は食卓に並ぶ機会が減ってきています。

県 農村生活マイスター協会 佐久支部・井出紀子さん:
「核家族化とか、食生活の好みの変化でわが家もそうだけど作る機会が減って」

■余ったご飯を活用「こねつけ」

県 農村生活マイスター協会 佐久支部・井出紀子さん:
「すいとんとねぎせんべいを作ってもらう」

そこで、企画したのが「粉もの調理実習」。

伝統食の普及に取り組む地域の女性が講師となり、子どもから大人まで約40人が参加しました。

講師:
「これ(生地)を切るように」

まず作ったのは「こねつけ」。

軽くつぶしたコメに小麦粉とみそを加えてこねていきます。

参加した子ども:
「おいしくなあれ〜」

食べやすい大きさに丸めて―。

冷蔵庫のなかった時代、余ったコメを無駄にしないように考えられた料理です。

■「ねぎせんべい」「すいとん」

続いては、定番の「にらせんべい」。ではなく、「ねぎせんべい」。

昔、ニラが手に入りにくかった冬には保存していたネギを使っていたそうです。

最後は「すいとん」。

たっぷりの野菜が入った鍋に小麦粉を水で練った生地を入れて、みそで味を整えます。

「粉もの料理」完成!


■「家でも一緒に食べて、作って」

参加した子ども:
「おいしい。たのしかった」

参加した子ども:
「こねつけ丸めるのがちょっと大変でした」

参加者:
「身近にあるもので簡単にできるので、身近に感じて、また家でもやってみたいなと」

参加者:
「今までなかったので、これを機に(作りたい)。食べてつないでいくと、自然と(後世に)つながっていくのかなと思う。私自身も“おいしい”をたくさん味わっていきたい」

企画した農村支援センターでは、今後もこうしたイベントを通して食文化の魅力を伝えていきたいとしています。

県 農村生活マイスター協会 佐久支部・井出紀子さん:
「一緒に作って食べてもらって、家で作りたいという感想を聞けたので、それが第一歩かなと」

長野放送
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