8日、各地で大雪となるなど、悪天候の中で迎えた衆院選の投開票日。
自民党は公示前の198議席から大きく議席を増やし、310議席を超える結果となりました。

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選挙の焦点は、参議院で否決された法案を、衆議院で再び可決し成立させられる「3分の2」でしたが、その議席数を、史上初めて自民単独で確保する、圧勝劇となったのです。

自民党の圧倒的勝利という結果で、今後の政権、そして私たちの暮らしはどうなるのでしょうか?専門家とともに考えます。

自民大勝の理由とは?

ジャーナリスト 岩田明子氏:
正直ここまで大勝するとは思わなかったです。解散の大義を巡る報道もありましたし、大雪・寒波が来ていましたから投票率の心配もありましたし、ここまで大勝するとは思わなかったのですが、選挙戦がいざ始まってみると、高市さんの演説を重ねる度に熱が加速していった印象があります。

フジテレビ 解説委員長 松山俊行氏:
高市さんは解散表明会見の時に、総理大臣が自分か自分以外かそれを選んで欲しいという言い方をしましたけど、やはりその構図がそのまま選挙戦で戦われたと。
SNSで高市さんの動画がどんどん拡散されて、他の政党よりも圧倒的に高市さんの動画が見られた回数が多かったというのもありますので、まさにSNS全盛時代の選挙の結果がこういうことになったと。政策よりも“推し活”に焦点が当たったということだと思います。
あとは、投票日にあまり天候が良くないと言われていましたので、無党派層が投票所に行けないのではないかと言われていましたが、ふたを開けて見たら投票率も上がっていて、無党派層も自民党と高市さんに票を入れていたと。

谷原章介キャスター:
期日前投票が今回はすごく利用されたようですが、自民党も大勝しましたが、他にも維新が少し伸びていたり、国民、チームみらい、参政も躍進と。リベラル・中道というより、保守的なというか、そちらの政党が伸びている印象がありますね。

スペシャルキャスター カズレーザー氏:
参院選で保守が取られた部分を、完全に取り返した感じがありますね。自民党は組織力が強いというのがそもそもあって。で、チームみらいは差別化で勝ったわけじゃないですか。やはり、大きいのはマイナス123の中道、立憲ですよね。これはやっぱり、減るだろうとは思われていたけど、立憲と公明が組むということで、野党全体のネガティブなイメージは出ちゃった気はします。

松嶋尚美氏:
政権で今回は自民党が勝ったというけど、こんなに議席を伸ばすと自民党の中ででもちょっとずつ話しが、思っていることが違う人がいるから、意外と色んなものが早くまとまるのかなと思っていたけど、ここまで取り過ぎると、もめそうと言うか…中で。

岩田明子氏:
やはり、高市さん一強になる可能性というのは高いのではないかなと思います。
今まで落選していた人が、高市さんの人気、高市さんの発信力によって受かってきた人がたくさんいますので、そういう人たちは高市さんの意向に従う傾向が強いかなと。

――高市氏の求心力というのは?
フジテレビ 解説委員長 松山俊行氏:

自民党結党以来、最多議席の獲得ということで、これは官邸の力、高市氏の力がかなり影響力を及ぼしてくると言うことだと思います。党が逆になかなか力を発揮できないという状況にはなる可能性があります。

岩田明子氏:
そこがちょっと懸念で、官邸がこれだけ強くなってしまうと、官房長官・副長官その他秘書官、官邸スタッフですね。いわゆる、これが、相当経験値の高い、以前官邸で仕事をしたことがあるとか、こういう人たちをもう少しプラスしていかないと、もらった力が大きすぎてさばくのに苦労していきますから、スタッフレベルでかまいませんのでそこを強化したり、あるいは党と定期的に話しをする会議体みたいなものを作った方がやりやすくなると思います。

――あまり、党三役や大臣の顔ぶれを変えるつもりはないとおっしゃっていました
岩田明子氏:

そうですね、ほぼ落選した人がいないですから、変える必要があまりないですね。

なぜ中道はここまで苦戦したのか?今後は?

今回、ここまで中道改革連合が苦戦した理由として、岩田氏は「新党なのに、新しさが感じられなかった」からではないかと推察します。

岩田明子氏:
ツーショットを比べたときも、高市さんと吉村さんのツーショットと、野田さんと斎藤さんのツーショットを見たときに、すごくフレッシュか?何か新しいことをやってくれるのか?サプライズがあるのか?とは考えにくい。それとあと発信ですよね。お二人の発信している内容というのが、どうしても中道を作った経緯もそうですが、参議院とか地方議会はそのまま残して、衆議院だけ一緒になりましたというところが、どうしても選挙目当てではないかと見られてしまう、それを上回るような発信がみられなかったのが、大きな敗因かなと。

また、フジテレビ解説委員長の松山氏は、「公明票は動いたが、“旧立憲支持者”から見放された」のではないかといいます。

フジテレビ 解説委員長 松山俊行氏:
中道が新党としてできたときに、公明党が持っている組織票、そこを票として当てにしてやったということは旧立憲からはあったと思うのですが、実際、公明の票はある程度流れた、7割くらいは流れたと言うことですけども、その一方で元々立憲を支持していた人たち、リベラルと言われますが、そういった支持層がついていけなくなったという部分はあると思うんです。
重要な政策の根本である、例えば安保関係を違憲の部分があると言っていたのを合憲だと言ったり、原発ゼロを捨てたりと、根本の政策が変わってしまったということで、政策を支持していた人たちが行き場を失ってしまったと。
今回の投票行動を見ていると、比例の投票先、元々前回の衆院選では立憲に入れたという人が19%くらいいたのですが、それが今回10%前後まで落ちてしまったと。今回、支持政党なしと出口調査で答えた人がちょうど10%くらいいるので、やはり行き場を失った票というのが、一部他の政党に入っていると思いますが、今回投票に行かなかった人もいるのではないかなと。そこを束ねられるリベラルの政党が出てきたら、そこがある程度求心力を持つ可能性も出てくる。

――中道はこのまま残るのか否か?
フジテレビ 解説委員長 松山俊行氏:

斎藤共同代表は、きのう8日時点ではなんとか形を残してやっていくとおっしゃっていましたが、旧立憲の議員たちは相当不満がたまっていますよね、比例で上位だった公明の人たちだけが受かっているという状況で、この政党の形は成立しない、機能しないという意見が旧立憲から出ていますので、なかなかやはり難しい。だんだん分解過程に入っていくのではないかという見方が強いですね。
(「サン!シャイン」 2月9日放送)