投開票が、いよいよ今週末に迫った「衆議院選挙」。
大阪では同じ日に、府知事選と大阪市長選の投開票も行われます。
いわゆる“ダブル選挙”は、どのような盛りあがりをみせているのか。様々な現場を取材しました。
■「投票終わらない」5回の投票が必要な大阪市内の有権者
【記者リポート】「大阪市東住吉区役所では、期日前投票が行われています。有権者は最初に市長選の投票を行った後、知事選の投票を行います。次に衆議院小選挙区の投票を行った後、衆議院比例代表と国民審査、計5回投票を行います」
5つの投票箱。国政選挙と同時に行われる地方選挙に有権者は…。
【期日前投票した人】「紙が多かった。終わらなかったです」
【期日前投票した人】「投票率が上がるなら、有権者に資することかなと思うので」
■「“民意”を問うプロセス」として知事と市長が辞任
大阪府の吉村前知事と大阪市の横山前市長が、いわゆる「大阪都構想の制度設計」を進めるために、「“民意”を問うプロセスが必要だ」として、1月、任期途中に辞任。
吉村前知事によると、「衆院選の投開票に合わせればコストが削減される」として、“ダブル出直し選挙”もこの日曜日に投開票されることになりました。
■大阪市長選には5人が立候補
大阪市長選挙には、日本維新の会副代表で前職の横山英幸さん(44)、無所属で新人の中条栄太郎さん(56)、無所属で新人のネペンサさん(51)、無所属で新人の千代知洋さん(58)、無所属で新人の林成典さん(52)が立候補しています。
■大阪府知事選には3人が立候補
大阪府知事選挙には、日本維新の会代表で前職の吉村洋文さん(50)、無所属で新人の納藤保さん(44)、諸派で新人の大西恒樹さん(61)が立候補しています。
一方、維新以外の主要政党は「壮大な独り相撲」などとして候補者を擁立しませんでした。
大阪市東住吉区の選挙管理委員会によると、3日時点で、4700人あまりが期日前投票を済ませたということです。
■有権者の意見もさまざま
今回のダブル選挙について有権者は…。
【期日前投票した人】「お金がかかることはしなくていいと思う」
【期日前投票した人】「市長と知事に関しては白紙で出しました」
(Q.どういう感情で白紙に?)
【期日前投票した人】「腹が立つから。今やることじゃない。勝手なことしてるなと思う」
【期日前投票した人】「1回リセットというか、もう1回選び直すのは必要な行為。良い大阪になっていけばいいなと思って投票しました」
■街頭演説ではヤジが飛び交う
では、街頭演説はどのような様子なのでしょうか?
2月1日に堺市で行われた吉村さんの演説では、街頭で演説を聞く人がいる一方、「大阪都構想」反対などといったプラカードを掲げ、批判する人達の姿も目立ちました。
【抗議する人】「選挙で遊ぶな吉村」
【抗議する人】「お前の金ちゃうぞ」
【抗議する人】「うそつき、うそつき、うそつき」
抗議している人に話を聞くと…
【抗議する人】「国保逃れの問題と、万博未払いになってる問題、あとこの選挙に28億円も使う意味があったのかという3点です」
(Q.抗議するために来た?)
【抗議する人】「そうです」
こうした様子は、大阪府知事選の告示日から見られています。
■横山さんの街頭演説では「混乱は見られなかった反面、集まった人の数は少なめ」
一方で、横山さんの街頭演説は。
【竹上萌奈キャスター】「住吉区役所です。横山市長候補の演説が始まっています。期日前投票の投票所ということもあり、選挙に関心のある方々が集まっている印象です。ただ、ヤジやプラカードなどは見かけません」
【日本維新の会 横山英幸候補】「副首都が議論される今、今こそ大都市制度を議論させていただきたい」
演説会場の目の前で期日前投票を済ませた人は。
【期日前投票をした人】「大阪では維新を支持してるので入れました。(都構想に)賛成か反対かでいったら賛成です」
【期日前投票をした人】「都構想、僕はいいと思ってるので、応援している」
横山さんの演説を取材した竹上キャスターは、「演説の事前告知をしていないことが影響しているのか分からないが、混乱は見られなかった反面、集まった人の数は少なめで、この状態で有権者に情報が伝わり切るのかと疑問に感じた」と話します。
■維新を支持するも疑問「なんで今なんかな」
ただ、維新に対して、支持する気持ちとダブル選挙への疑問が拮抗している人も。
【維新の支持者】「なんで今なんかなっていう疑問はちょっとあります」
(Q.吉村さんや横山さんに、そのままやってほしいという思い?)
【維新の支持者】「それはあります。(維新に投票)イコール都構想は、ちょっとどうかなというのがあったので、今(横山候補に)お聞きしたら、『そうじゃない』と聞いたので、引き続き頑張ってもらいたい」
衆議院選挙とダブル選挙を同時に行うことについては、維新陣営の中から、「ダブル選挙は評判が悪い。マイナス要素であることは間違いない」という声も聞こえてきます。
■中道・野田代表は衆院選の演説で“ダブル選挙”を批判
一方、候補者を出さなかった政党は、衆議院選挙の演説の中で、ダブル選挙に対する批判も行っています。
【吉原功兼キャスター】「中道の野田共同代表が応援演説に訪れました」
【中道 野田佳彦共同代表】「この時期に、どさくさ紛れに20数億円使って知事選挙をやる人もいますよね。おかしいじゃありませんか」
【中道 野田佳彦共同代表】「知事選に出ている人が、国政の応援してるじゃないですか。選挙をこんな勝手にやるような総理大臣や知事は困るんですよ皆さん!」
■連合大阪は「抗議の意思は白票で」と呼びかけ
さらに、組合員40万人で今回の衆院選では、中道の候補者などに推薦を出す「連合大阪」は、公式フェイスブックで、有権者に対し「抗議の意思は白票で」と呼びかけています。
連合大阪の沢谷誓之事務局長に、この投稿の真意について話を聞いてみると。
【連合大阪 澤谷誓之事務局長】「28億円の公費を使ってまで本当に行うべきかと。府民の生活を考えるよりも先に、自分たちの政治パフォーマンスというのを優先されている。それに対して強く抗議をしたい」
このような声に対して横山前市長は。
【日本維新の会 前職・横山英幸さん(44)】「別に白票を否定することはありません。それは有権者の皆さんの民意の示し方だと思います。選挙結果としてでるので、結果をもとに(都構想の)進め方を考えていきたい」
■「大阪だけの問題ではない」と鈴木哲夫さん
番組コメンテーターの鈴木哲夫さんは「混乱になるから事前告知しないでということなんでしょうけど、大きなテーマなんだから、本当は多くの人の前で演説をして、有権者が(投票の)参考にする。その辺が逆になっている」と指摘します。
【鈴木哲夫さん】「そもそも僕は、この大阪都構想は大阪だけの問題じゃないと思っている。何かというと、日本全国で同じように二重行政でいろいろ問題が起きているところがある。例えば神奈川県と横浜市とか、福岡県と福岡市とか、二重行政で困ってる。
こういうところをしっかり見直すべきじゃないか。つまり、日本の地方自治の仕組みを見直すべきというのが、この大阪都構想、大テーマ。統一地方選挙の後、『この問題をしっかりやっていきたい』と(吉村さんは)言ってましたよね。
だからこそ、もうちょっと時間をかけて議論を見せて、そして有権者に『大阪だけじゃない。日本全国の問題だよね』ぐらいのところまで踏み込んで投票をする。もうちょっと議論する時間がほしいですよね。
大きいテーマだけにこの短い期間で、そして演説もちょっと気を使いながらではなくて、ちょっと(時期を)ずらしてやってほしかった。
だけども選挙はとにかくあるので、もう有権者の方は、今私が言ったような大阪だけの問題じゃないと、日本の地方自治の仕組み全体を変えていく問題だと、そんなことも考えて投票してもらいたい」
(関西テレビ「newsランナー」2026年2月4日放送)