アメリカのトランプ大統領は3日、各州により管理されている選挙について「腐敗が横行しており、連邦政府が介入すべきだ」と主張しました。

アメリカ・トランプ大統領:
選挙でひどい腐敗が横行している地域を見てくれ。連邦政府は許すべきじゃない。(投票に)介入すべきだ。

アメリカの選挙は主に州法に基づいて運営され、投票は各州の政府が管理しています。

トランプ大統領は3日、アトランタやフィラデルフィアなど従来、野党の民主党が強い地域を名指しして「腐敗が横行している」と述べ、「投票に連邦政府が介入すべきだ」と主張しました。

これらの地域では「選挙権のない移民が投票している」とも訴えました。

トランプ氏は、これまでも2020年の選挙は民主党による不正行為で奪われたなどと繰り返し訴えてきたほか、有権者IDなどの提示を義務付ける法律の制定を呼びかけています。

――大統領が選挙に介入していいもの?

SPキャスター パトリック・ハーランさん:
絶対にアウトです。アメリカの憲法によって選挙の運営は100%州の特権、いわゆる専権事項ですが、今までは国内に生まれた移民の子供に国籍をあげないとか、法律を施行しないとか、憲法に定まってもやらないことが多いので心配です。

フジテレビの立石修解説委員によりますと、選挙の国有化の実現は不透明とした上で、発言の狙いについて、「11月に中間選挙が行われる。この影響に関してトランプ大統領が神経をとがらせているはずだ。この焦りが選挙国有化という強硬発言につながったのではないか」と指摘をしています。

またトランプ氏を巡っては、ICE(移民税関捜査局)の取り締まり手法を巡って抗議デモがアメリカ全土で拡大しています。

このICE問題の選挙への影響も懸念されています。

グラミー賞の受賞者からもICEについての発言が相次ぐなど全米で問題になっていて、大々的に批判をされています。

ICEを巡っては1月、ミネソタ州ミネアポリスで移民の取り締まりに抗議する市民2人を射殺した事件を受け、その強硬な手法に対してアメリカ各地で抗議の声が広がっている状況があります。

これに関して、トランプ政権の関係者は事件直後に射殺された男性を“暗殺者”と表現しましたが、態度が一変して「誠実な調査を望んでいる。とても悲しいことだ」と、事態の推移を見守る姿勢を示しています。

さらに野党の民主党が捜査の透明性確保を理由に、警察に対してボディーカメラの着用の義務化を求め、トランプ大統領が反対していましたが、「法執行機関にとって有益だ」と述べ、配備を容認する姿勢を示しています。

――ICEの問題はアメリカ国内でもかなりの関心事?

SPキャスター パトリック・ハーランさん:
1月30日の抗議デモの数は300以上に上りました。2025年1年間で政府に対する抗議デモの数は1万以上ですが、それも方向転換になっていないことが事実です。

そして、ICEはもうすぐ開幕するオリンピックにも影響が及んでいます。

ICEがアメリカの警備活動を支援するためにオリンピックに派遣されるという計画が明らかになり、それを受けて開催地のイタリア・ミラノで大規模なデモが発生しています。

地元のミラノ市長はICEについて“殺人民兵組織”だと批判をしています。

さらにロイター通信によると、ミラノ市内に設けられたオリンピックのアメリカ代表選手向けの交流スペース「ICEハウス」という名前が、急きょ「WINTERハウス」に変更されたということです。

――今後もデモも含めて続いていく?

SPキャスター パトリック・ハーランさん:
恐らくこの先にセンセーショナルな事件が出てこない限りは、抗議の数も温度も下がっていきます。残念ながらこれも方向転換につながらないと思います。1つの悪い問題に注目できない。洪水作戦といいますが、本当に悪いニュースばっかりで集中散漫になるのは悲しいですね。

フジテレビ
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国際取材部
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