節分を前に2日夜、長崎市で伝統行事「モットモ」が行われました。顔をドーランで塗った「モットモ爺」の姿を見て子供たちは大声で泣いていました。
長崎市手熊町に伝わる節分の伝統行事「モットモ」です。
どこよりも早く福を呼び込もうと毎年、節分前日の2月2日に行われ、この日は地域に子供たちの泣き声が響き渡ります。
2日の午後5時半ごろ、公民館で準備が始まりました。「モットモ」は3人一組で行います。年男が「鬼は外」と言いながら豆をまき、福娘は「福は内」と高い声で唱えます。そして、モットモ爺は絶叫担当です。
初ての年男(13)
「子供のころはすごく泣いていて怖かった。以前から関わっている人に(やり方を)聞いたり頼ったりしている」「泣かせます」
モットモ爺 3回目
「子供がいるときはいかに泣かせるか、声を出して近付いてガッと」
モットモ爺 2回目
「まだまだ慣れない。何十年としてきた人が多いので、できる限りのことをしたい」
KTN記者
「今回は私もこの行事に参加させていただきます。衣装はばっちり。このあと化粧をしていきます」
モットモ爺は子供を怖がらせるのも役目の一つ。黒、赤、白などのドーランで化粧を施していきます。
KTN記者
「完成しました。それでは行ってきます、モットモ!」
午後7時に出発。5つの組に分かれて町内の家や店を巡ります。
大人にとってはこの季節の恒例行事ですが、子供たちにとっては恐怖の時間です。
モットモ爺は大きな足音で床下の鬼を追い払い、大声で子供を泣かせて福を呼び入れます。
泣き声が大きいほどいいとされているので容赦はありません。
「モットモというかけ声は福が来るのはもっともだという意味」
モットモ爺 3回目
「例年と比べて変わらないくらい子供たちが泣いてくれたのでは。若い人たちがいなくなってきている。どうにかして続けていきたい」
KTN記者
「約1時間かけて回ってきました。子供たちを泣かせるのは申し訳ない気持ちでしたが、福を呼び込めたのではないかと思います」
モットモは 2015年に国の無形民俗文化財に選ばれましたが、担い手が減っていて、町の人たちは子供たちに期待を寄せています。
手熊町 川勝 貞敏 自治会長
「少子高齢化で人口が減る中で子供たちの数も減り、従来モットモ爺をやっている青年団も少なくなって。人口も減ると色々な行事をする中でしかコミュニケーションがとれない。子供のころ泣いた記憶から今度は自分が泣かせる側にまわろうとそういう子が出てきたらいい」
5組で回ったのは1時間半で約100世帯。今年も、モットモ爺に泣かされた子供たちの大声が多くの福を呼び入れました。