数年に一度レベルの最長寒波の影響で、今週末25日にかけて北陸など日本海側を中心に大雪となり、東海~九州など雪に慣れていない地域でも雪雲が流れ込み積雪となる所があるため警戒が必要だ。

寒波は強弱を繰り返しながら来週にかけて続き、29日~30日は再び強烈寒気が南下。少なくとも今月いっぱいは、大雪と厳寒に警戒が必要だ。
数年に一度レベルの最長寒波、原因は?
1月20日の大寒(だいかん)に合わせるかのように、今季最長寒波が襲来。寒波の影響は少なくとも25日頃まで5日間ほど続き、気象庁は「数年に一度レベルの最長寒波」と表現しているほど、今回は寒波の影響が「長い」のが特徴だ。
原因は、北極の寒気(極渦)が極東や北米、ヨーロッパに流れ出してそれぞれで寒波をもたらしているからだ。こうしたパターンになると寒気の動きが遅くなり、日本付近では「なべ底型」と呼ばれ影響が長引くので警戒が必要だ。
22日正午の天気図を見ると、西高東低の気圧配置で、大陸には高気圧、日本の東海上には低気圧が6個もあり、本州付近は等圧線が混み冬型が強まっている。

気象の世界には「押しの冬型」、「引きの冬型」と言われるものがある。
「押しの冬型」は大陸の高気圧が強く発達するがアリューシャンの低気圧の発達は明瞭でないタイプ。「引きの冬型」は大陸の高気圧は強くないが、アリューシャンの低気圧が非常に発達するタイプ。今回は「押しの冬型」タイプだ。
「押しの冬型」タイプの場合、大陸にどすんと優勢な高気圧(寒気の塊)があるので、日本の東海上では低気圧が数で対抗しているような形になり冬型が強まる。この先、来週にかけて日本付近は強弱を繰り返しながら冬型が続き、大陸の高気圧から流れ出す寒気が居座るので警戒が必要だ。
寒気ピークは1回目22日~、2回目24日~
1回目の寒波のピークは22日~23日で、すでに新潟県や長野県などでは24時間(22日15時まで)に50センチ以上の雪が降り、石川・金沢や滋賀・彦根など市街地でも20センチを超える大雪となり、一時「顕著な大雪に関する情報」が発表された。北陸や近畿北部など日本海側では、23日朝にかけて、更に多い所で50センチを超える大雪に警戒が必要だ。また、発達した帯状の雪雲であるJPCZ(帯状の雪雲)が関ケ原を越える予想で、三重県北部や愛知県西部でも雪の積もる所があるため、積雪や路面の凍結による交通障害に注意が必要だ。

2回目の寒波ピークは24日~25日だ。JPCZは新潟県付近に流れ込み、北陸など日本海側では新たに100センチ前後の除雪が追い付かないレベルの降雪が予想されている。また、日本海側だけでなく九州や四国など西日本の太平洋側でも雪が降り、山沿いを中心に積雪のおそれがある。車の立ち往生やスリップ事故、交通機関の乱れ、水道管の凍結、着雪による倒木や電線切断による停電にも備えておきたい。
終わらない寒波は長期戦
この先も強弱を繰り返しながら、西高東低の冬型の気圧配置が続き、上空の寒気が居座る見込みだ。
来週26日~28日もこの時期らしい寒気が入り、日本海側は雪が降り続く。その次は29日~30日頃に、今回(21日~22日)と同程度の再び強い寒気が南下する見通しだ。
少なくとも1月いっぱいは、大雪と厳しい寒さに警戒が必要だ。
(執筆:日本気象協会・福冨里香気象予報士)
