棚さんぽです。
前回から新しく生まれ変わった競輪場の歴史に迫っています。
今回は広島競輪場のエースが登場します。
【塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「ようこそ、私の庭へって感じです」
前回は競輪選手を父に持つ恋乃葉さんのテリトリー、広島競輪場を取材しました。
【広島市経済観光局競輪事務局 松本亜紀 事務局長・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「うわー、ガラス広い」
「もうバンクがバーンと見える形でガラス張りで」
「いや、気持ちいいですね」
新たにオープンした競輪場のスタンド棟は、便利で快適に生まれ変わり、キッズルームや公園も整備され、家族連れも楽しめる施設になりました。
■新競輪場は津波の緊急退避施設 必要な物資も備蓄
【広島市経済観光局競輪事務局 松本亜紀 事務局長・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「じゃあ、こちらが屋上になります」
「はい、失礼します。あー、天気が良くてよかった」
「おー!」
「あらま」
「もうずっと」
「1周ぐるっと走りが見られます」
「棚田さん…」
「なんですか?」
「今、色々と案内してもらってきましたが、ここでちょっとクイズを!正解すると、スペシャルな体験が待っているというので、頑張ってください」
「よっしゃ、わかりましたよ。がんばりますよ」
「では、いきます」
「問題!」
「はい。このスタンド棟には、地域のための特別な機能があります。それは何でしょう?」
ヒントは、スタンド棟が鉄骨造りの4階建てで丈夫な建造物であること。
さらに競輪場がある宇品という場所も関係していますよ。
【広島市経済観光局競輪事務局 松本亜紀 事務局長・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「あー、はい。避難場所」
「おっ!」
「地域の方に避難してもらえる場所になっています」
「正解ですよね?」
「はい。ここは海が近いので、地震の時、津波の緊急退避施設としての機能を持たせていますので」
スタンド棟は浸水時の緊急退避施設としての役割を担う予定で、倉庫には食料や毛布、簡易トイレなど、災害時に必要な物資がすでに備蓄されています。
【広島市経済観光局競輪事務局 松本亜紀 事務局長・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「なるほど、いろんな機能があるんですね。一つ競輪だけじゃないんですね。もう今や」
「そうですね、地域に開かれた施設ということで、気軽に避難を。きれいな建物なので。地元の方も避難しやすいところがあると思います」
「やっぱり、さすがです。クイズを正解するなんて」
「やったー、特別な体験。ありがとうございます」
■自転車が走るバンクが近い 選手の息遣いも聞こえる
ご褒美の特別な体験をすべく、ここからは競輪事務局の小田さんに案内してもらい、バンクへ向かいます。
【広島市経済観光局競輪事務局 小田一智 主査・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「ここが空中歩廊という…」
「空中歩廊?」
「バンクを上から見下ろすように観戦ができる」
「近いですね、もうすぐそこですよ」
「選手の息遣いとか、チェーンが擦れるような音も聞こえますので、かなり近いと思います」
新しいバンクは1周400mで、その回りには観客が歩ける通路が設けられています。
バンクを360度、好きな角度からレースを間近に観戦できます。
また、照明設備が新たに設置され、ナイター競輪も開催できるようになりました。
■広島競輪場の大エースと対面
それではお待たせしました。
ご褒美タイムです。
一般の人が立ち入ることができない検車場で、ふたりを待っていたのは…
【広島市 競輪事務局 小田一智 主査・松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「こんにちは」
「松浦選手です」
「こんにちは」
「あ!松ちゃんじゃないですか」
「ちょっと待って、松ちゃんって。なんや松ちゃんって、いきなり」
「3週間ぶり!そうなんです。おなじみなんです」
「ちょっとあんた、広島トップの人ですよ」
「ちょっと松ちゃんって呼んでます」
「俺のこと、松ちゃんって呼ぶのはクロちゃんぐらいです」
「先取られてた!」
「取られとるんかい!」
<ひろしまピースカップ実況>
「広島ピースカップ第12レース決勝戦、選手入場。1番、松浦悠士、広島…」
松浦悠士選手は広島競輪場の大エース。
およそ2300人いる競輪選手の中で、わずか9人しかいないS級S班だったこともあるトップ選手です。
去年12月に開催された新しいバンクになって初めてのトップ選手が出場するグレードレース、ひろしまピースカップでは…
<ひろしまピースカップ実況>
「1番の松浦悠士ゴールです。新しいバンクに変わっても主役の座は譲りません」
見事勝利をおさめ、新しい広島バンクでグレードレース初の覇者となりました。
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「なんか聞いた所によると、子供の頃会ってる?」
「小さいとき会いました」
「私、サイン欲しいって言って、お父さんに(松浦さんのサインを)もらってきてもらって…」
「あ、そうなの」
「はい」
「じゃあ、松ちゃんって呼んでいいよ。恋乃葉さんがすごい人に見えてきた」
「あ、やっと?ありがとうございます。いや、遅いですよ。それ」
■こんな急斜面を走るの?
それでは新しいバンクを松浦選手に案内してもらいましょう。
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「来ましたね、すごいね」
「綺麗ですね」
「レースはこっち(左)周り何ですか?」
「こっち周りです。はい、左周りです」
「じゃあ、陸上とかと同じだ。うわ、すごい。この色分けがしてあるのは、意味があるんですか?」
「走行ラインというのは、白い線の間です」
「え、ここですか?」
「はい」
「この間?」
「この間ですね。めっちゃ細いですよね」
「これでも一応2台分ぐらい通れますから。前の選手がこの辺(内寄り)にいたら、この辺(外寄り)を走れます」
「えー信じられない」
「もう怖すぎて、想像できないです」
「追い抜いていくときに、ここから行く」
バンクには色分けされたラインが引かれていて、ルール上、それぞれに重要な意味があるそうなんです。
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「前の選手が(外帯線の外を)走ってたら、こっち(内側)から抜いていいんですけど、ここ(外帯線と内圏線の間)に入ってる場合は内側から抜いたら、ダメです。違反になる」
「あー、なるほど。なるほど」
「この辺から徐々に徐々に傾いていますね」
「本当だ」
「コーナーが60キロ出せば地面と垂直になるように設計されています」
「60キロ?」
「60キロです」
「車ですよね、そのスピード。それ普通のスピードなんですか?」
「まあ遅い方ですね、60だと」
「マジ?」
「速く走れる選手は70キロ位で走ったりするので」
「松浦選手はそれ位出るっていうことですか?」
「レース中はそれぐらい出ますけど、はい」
「結構(バンクは)ザラザラなんですね」
「そうなんですよ。なのでもちろん、路面の食いつきはいいのですけど、こけた時はもう…」
「痛い?めちゃくちゃ、それ…」
「削れて」
「うわっ、ヤスリみたいなもんですね」
「そうです、そうです。ヤスリみたいな感じになっちゃいます」
「すごい戦いだね、男の戦いをしてる感じがするね。これ相当きつくなってきましたね、斜面が」
「きついでしょ」
「ちょっと上まで。上まで行きましょ」
「ああー、行けますよ」
「あー、怖い」
「これ、きついっすよ!」
「どうですか?登山をよくしているそうですけど」
「いや、これ山にあったら、ここは登らないですね。これテレビでは、わからんだろうな、この傾斜」
「これ登らないと」
「これどうやったら、角度がわかりやすいかね。全然、今、感じてないですよね。本当にそんな角度あるの?と思ってますよね。でも横から撮ったら分かるんじゃないですか?真横から。あ!撮影スタッフがすごく危険な状態に」
「重たいカメラと…」
「やばいね…」
「すごいっすね、登れるもんですね」
「いつも自転車で行ってますよね?ここ」
「自転車の方が全然もう、全然いけます」
「あ、そうなんですか?」
「いやもう、訳わかんないですよね」
■競輪選手は家族とも連絡が取れなくなる?
ここからは、恋乃葉さんもよく知っていますよね?選手の生活について聞きますよ!
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「レースはどの位の割合であるんですか?」
「月に2開催必ず入るんですけど、1開催がだいたい3日か4日。3泊4日位、たぶん家に居ない時期があると思う…」
「あー、そうです。そうです」
「そうか…あー、お父さんが」
「連絡もあれですよね?とれない」
「連絡もダメです」
「ん?」
「携帯預けないといけないんですよ。レースの初日の前の日に前検日というのがあって。そこで通信機器を全部預けて」
「全部?」
「全部ですね。ブルートゥースがついてるものとかもだめだし」
「あー、やっぱり厳しいんですね」
「いやもうお土産のことしか頭になくて」
「お土産?」
「はい」
「あー。あの開催場所によってはね」
「こんなに大変だったんだって、今、思います」
「今思った?」
「はい。これやってお仕事で関わって」
バンクの中をゴールまで歩いて、この後は…
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「ということで、今日はそのバンク、我々も体験させてもらえるということで」
「勝負しましょう!」
次回はハンデをもらって、広島競輪場のエースと自転車対決!
【松浦悠士選手・塚本恋乃葉さん・棚田徹さん】
「スタート!」
「よいしょ」
「エグ!あの人エグいな、おい」