16日朝の上野駅構内は、JR山手線と京浜東北線が停電の影響で運転を見合わせ、大勢の人で埋め尽くされていました。
また、埼玉県にあるJR西川口駅の前には、構内に入ろうとする人たちによる長蛇の列もできていました。
JR東日本によりますと、16日午前4時前、新橋から品川駅の間にある架線で停電が発生。
これによりJR山手線と京浜東北線、そして東海道線の全線が一時運転を見合わせる事態となりました。
さらに午前7時50分ごろ、田町駅付近の電気設備で異常が発生し、さらに運転再開が延長したのです。
東京消防庁によりますと、10人が体調不良などを訴え、そのうち5人が搬送されました。
さらにストップした路線と別の移動手段を選択しても、タクシー乗り場にはたくさんの人たちが並んでいました。
正午ごろの京急蒲田駅前では、掲示板に10時57分発の電車の情報がまだ表示されていて1時間遅れていることが分かります。
京浜急行が混雑により遅延したため、駅の周辺にも影響が出ていました。
駅への進入を待つ列車が踏切内で停車したため、近くの歩道には踏切を待つ人々の長い列ができていました。
JR山手線と京浜東北線などで16日朝に起きた運転見合わせで、都心の各駅で混乱が発生しました。
JRだけで11路線が乗り入れる上野駅構内は改札前が大勢の人で埋まっていました。
また、地下鉄との連絡通路にも多くの人が殺到し、なかなか前に進まない状態となっていました。
山手線などのホームを一時閉鎖したJR品川駅でも、改札前などのスペースが人々でごった返していました。
混雑は駅の周辺にも。
大井町駅前は、普段だと数台が待機しているタクシー乗り場に1台も待機しておらず、それでも利用したい人がたくさん並んでいました。
さらに線路上に車両が停止し、車内に多くの人が閉じ込められる事態にもなりました。
車内から乗客が降ろされたのは立ち往生から約1時間以上たった午前9時ごろ。
係員に誘導され、線路上を歩いて近くの駅に向かいました。
乗客は「全然皆さん冷静でした。停電でエアコン切れてたんですけど、窓開けて換気して。だいぶ和らいだかなと」と話しました。
16日午前4時前の停電によって発生した今回の運転見合わせ。
東海道線は午前11時に再開したのを皮切りに、京浜東北線は午後0時45分に運転を再開。
また、山手線は内回りが午後0時40分、外回りは午後1時ごろに再開しました。
約67万3000人に影響を及ぼした山手線と京浜東北線の運転見合わせは、なぜ起きたのでしょうか。
青井実キャスター:
ここからは鉄道ジャーナリストの梅原淳さんと見ていきます。午後1時ごろに各列車が運転を再開しましたが、今も遅れが出ているということです。このあと帰宅ラッシュなどありますが影響は残りそうですか?
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
設備にどのくらいの影響が出ているのかちょっと分からないんですけれども、今日、長時間運休していましたから、車両などのやりくりもあって、一部の列車の運休がもしかしたらあるかもしれない。つまり普段どおりの本数が全くないってことはないですし、半分になることもないとは思いますが、少し減る可能性はあります。
トラブルの原因についても明らかになってきました。
JR東日本によりますと、16日未明、田町駅の改良工事を行っていて、電気供給を品川-新橋間で停止していました。
ただ午前3時50分ごろ、田町の変電所から架線に電気を流そうとしたところ、電気が流れないというトラブルが発生したため、始発から山手線と京浜東北線は全線で運転を見合わせていました。
しかしその後、午前7時20分ごろに一度、京浜東北線の運転が再開されましたが、田町駅付近の電気設備で異常があったため、午前9時ごろには乗客を線路へ降ろして、再び運転見合わせとなりました。
青井実キャスター:
梅原さん、始発の運転に向けて送電する際に手順に誤りがあったということですけど、どういうことですか?
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
1回送電を止めて、工事をしている間に万が一にでも電気が流れたりすると感電の可能性があるのでブレーカーを上げて電気が流れないようにしたけれども、電気を流す時にブレーカーを上げたままにしていたのではないかというようなことをいっているんですね。
ただ、上げたままにしておいて、家庭ではもちろん大丈夫ですが、電車の場合は電力が大きいので、ここに異常が、過熱してしまって煙が出たのではないかと。ただ、そこが本当にそれかどうかまだ分からない。他の系統の設備とかにも故障があったのかもしれないとは思います。
青井実キャスター:
1回走ったけれども、もう1回見合わせることが起きました。これはどうしてですか?
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
1回流れていたんだけれども流れなくなってしまったということなんです。つまり、なぜ停電してしまったのかよく分からないで、しかも電気が流れた。大体、悪くなった原因は考えるんですけど、良くなった原因はあまり考えないので、それでまた不具合が起きてしまったことに気が付くのが遅れてしまったのかなと思います。
青井実キャスター:
中村さん、どう見ますか?
SPキャスター・中村竜太郎氏:
梅原さんに質問なんですが、今回は駅の改良工事に伴うもの。ただトラブルは人為的なものだったのか、それともそれ以外の要因は考えられますでしょうか。
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
JR東日本は作業手順のミスと言っているので、人為的な可能性もあるんですけど、その他にも、京浜東北線、山手線は列車の本数が多いですから、負荷が高くて設備の異常で壊れてしまった可能性もありますし、それは何とも言えないですね。
遠藤玲子キャスター:
午前9時ごろに田町駅付近で撮影された映像では、多くの乗客が一時車内に閉じ込められ、線路を歩いて田町駅へ向かっていました。10人が体調不良を訴えたということですが、梅原さん、当時車内はどういう状況だったと思われますか?
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
送電が止まると、照明もバッテリーでついているというような状況なんですけど、当然、換気装置とか送風装置も電力が足りなくて動かせないので、本当に冬とはいえ蒸し風呂のような状態になっていたのではないかなと。
青井実キャスター:
明日以降どうなるのでしょうか?
鉄道ジャーナリスト・梅原淳さん:
今晩、本格的な復旧作業に入ると思いますから、明日以降はさらに安定して運行できるとは思うんですけど、それでも明日、共通テストですよね。万が一のこともありますから、もちろん代替交通機関とかは気を付けていただきたいと思います。