特徴的なドレッドヘアを揺らしながらコートを駆け抜ける、福島東稜高校3年の齋藤アリンゼ陽(はる)選手。スモールフォワードとして活躍する彼は、まさにオールラウンドプレイヤー。その華麗なプレーは、次のステージへの期待を抱かせる。

八村塁選手も認めた実力

2025年8月、アリンゼ選手はNBA・ロサンゼルス・レイカーズの八村塁選手主催の『BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP』に参加。全国から集められた16人のプレイヤーに選抜され、そのなかで「チーム最多得点」となる14点を記録した。
「試合終わった後に、塁選手から直接『すごく上手だった』と言ってもらえたのは、一番自信に繋がりました」と振り返るアリンゼ選手。

BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP(画像提供:母・真紀子さん)
BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP(画像提供:母・真紀子さん)
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全国トップレベルの中高生が集まる場で、NBAでプレーする八村選手から直接称賛を受けた経験は、彼の自信となった。
アリンゼ選手自身、自分の強みをしっかりと認識している。「ハンドリングとフィジカルを生かしてドライブ(ディフェンスを突き抜ける)している選手は高校ではあまりいないので、そこは自分の強さかなと思っています」と語る。

強豪校のキャプテンとしての成長

福島東稜高校バスケットボール部は、部員数76人を誇る強豪校だ。3年連続でウインターカップに出場する実績を持ち、アリンゼ選手は2025年12月、キャプテンとして高校最後の全国大会に臨んだ。惜しくも3回戦敗退となったものの、彼の高校バスケットボール人生は充実したものだった。

キャプテンとしてウインターカップに出場
キャプテンとしてウインターカップに出場

福島東稜高校バスケットボール部・顧問の山本陽さんは、アリンゼ選手の成長をこう評価する。「キャプテンとして自分がやりたいことをチームメイトに伝えるっていう所は、すごく成長したなと思っている。練習に取り組む姿勢を変えずに大学でもやってもらえると、たぶんBリーガーになれると思う。ぜひ期待して待っていたい」

母親と歩んだバスケットボールの道

母親の真紀子さんはアリンゼ選手との会話で、過去を振り返る。「自分でキャプテンになるって言ったじゃん?あの時、あんたは『俺について来ればウインターカップ来年も連れて来るから』って言ったの。もともと人前で何にもしゃべれなかったもんね」
あっという間だった高校生活の中で、アリンゼ選手は技術面だけでなく、人間的にも大きく成長した。それを誰よりも近くで見守ってきたのが母親の真紀子さんだ。

これまでを振り返る母・真紀子さんとアリンゼ選手
これまでを振り返る母・真紀子さんとアリンゼ選手

アリンゼ選手がバスケットボールを始めたのは7歳の頃。母親に連れられて観戦した福島ファイヤーボンズの試合で、外国人選手が輝く姿に勇気をもらったことがきっかけだった。バスケットに夢中になってからは、母親はNBAの試合を観るためにアメリカまで連れて行ったこともある。

バスケを始めるきっかけは福島ファイヤーボンズの試合(撮影:母・真紀子さん)
バスケを始めるきっかけは福島ファイヤーボンズの試合(撮影:母・真紀子さん)

みるみる頭角を現したアリンゼ選手は、ついに八村選手のキャンプに参加するまでになった。真紀子さんは「八村選手のキャンプや試合を見て、今まで生きてきた中で一番びっくり」と、息子の姿を誇らしく思っている。

プロ選手への夢と恩返し

「やっぱり自分が今バスケットを続けられているのは、母が支えてくれているから。それはしっかり感謝して、まずはプロになるという形で恩返しできればいいなと思います」とアリンゼ選手は語る。
高校卒業後は福島県外の大学に進学予定のアリンゼ選手。母親をはじめ、ずっと応援してくれる存在を支えに、プロバスケットボール選手になるという夢に向かって、これからもシュートを放ち続ける。

感謝の思いを胸に新たなステージへ
感謝の思いを胸に新たなステージへ

バスケットボールを通じて成長してきた若き才能の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
(福島テレビ)

福島テレビ
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