富山県内で人工的に雲を作る実験が行われている。取り組みは集中豪雨や豪雪の災害を減らすことを目的とした内閣府のプロジェクトで、目指すは「雲の制御」だ。

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富山湾上空でドライアイス散布実験

実験は富山大学と県立大学、そして千葉大学の研究チームによって実施されている。富山湾の沖合などで飛行機からドライアイスを散布し、人工的な雲の発生を入善町の海岸から観測するという方法だ。

人工的な雲の作り方と災害防止への応用

雲は空気中を漂う水蒸気が冷やされ集まったもので、今回の実験では、高度およそ3000メートルで飛行機からドライアイスを散布する。ドライアイスで急激に冷やされた水蒸気はやがて雲を形成するという仕組みだ。ここではドライアイスは雲を発達させる「種」のような役割を果たす。

この技術が実用化されれば、豪雨が心配される雲を海の上で発達させて雨を降らせることで、陸上の被害を減らせる可能性がある。また、陸に到達した危険な雨雲も、周囲にドライアイスを散布して分散させることができれば、特定の場所に集中する豪雨を防げるかもしれない。

実験の成果と今後の展望

観測を続けていた濱田准教授は、分析のための画面を見ながら「色が赤っぽくなっている。ドライアイスを散布したことによる効果とみている。手ごたえはあったかなと思う」と語った。

7日の実験では8回の散布のうち、雲が発生した可能性がある反応は2回確認された。雲の制御につながる成果が得られるか、気象条件があえば実験は14日までの期間に残り3回行われる予定だ。

危険な雨雲になる前に飛行機を飛ばし、予測して対処するという考え方だといい、富山県内での研究が将来的に災害被害の防止につながることが期待される。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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