アメリカのトランプ政権は3日、ベネズエラで軍事作戦を実施し、マドゥロ大統領を拘束した。
この攻撃について、アメリカの政権を独自取材したキヤノングローバル研究所・上席研究員の峯村健司さんが関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演。
ベネズエラ攻撃のトランプ政権の狙いは「石油」と断言。
さらに2025年8月からアメリカの情報機関・CIAがベネズエラに極秘チームを設置してマドゥロ大統領を追跡し、行動パターンや食事内容まで把握していたことや、マドゥロ大統領の官邸を再現し、隠し扉の一も突き止めていたことなどを解説した。
■ベネズエラ巡るアメリカの「緻密な戦略」
峯村さんがトランプ政権を独自取材したところ発覚したのは、「緻密な戦略」。
・去年8月からアメリカ中央情報局=CIAが、ベネズエラ国内に極秘チームを設置してマドゥロ大統領を追跡。
・マドゥロ大統領の行動パターン、食事内容、旅行先、ペットの種類も把握。
そして情報発信にも「批判を回避する表現」を徹底しているように見えるという。
・トランプ大統領が作戦に関して、「民主主義の回復」、「人権侵害を非難」といった表現を一切避ける。
・「アメリカがベネズエラを運営する」という発言は、翌日、ルビオ国務長官が「今後どう進むか方向性を管理するという意味だ」などとすぐさま修正。

■マドゥロ大統領の官邸も再現「どういう隠し扉があるのかまで」
峯村さんはこうした戦略を次のように分析する。
峯村さん:かなり難しいオペレーションなんですが、情報機関と軍と、外交が一体となった形で、今回かなり準備を重ねてきたと。
今回マドゥロ大統領の官邸も再現する形で、特殊部隊がどうやるのか、最後にどういう隠し扉があるのかまで再現した。そういう意味では、このオペレーションはかなり上手くいったと言っていいと思います。
峯村さん:さらに捕まえるということ以上に統治する方が難しいんですね。なので統治のところも綿密な計画を立てていると。
どういうことかというと、体制を転換する、例えば野党の候補とかにすげ替えるんではなくて、あくまでナンバーツーだったロドリゲス氏をトップに据える形で体制を移行すると。
峯村さん:マドゥロ氏だけを捕まえて、円滑な体制移行をしようとしていると。そういう意味では、かなり緻密な計画と戦略があったと政権関係者たちは言っています。

■「新しい政権を作るのは非常に難しい」「トランプ支持者も賛成する人少ない」
ここで番組の青木キャスターは、「今回の作戦に関して、民主主義の回復だとか人権侵害を非難するという表現を避けている」と指摘し、その狙いを聞くと…
峯村さん:例えば『民主主義を回復』とか、野党の指導者を(政権に)入れるとなると、いわゆる『体制転換』になってしまうんですね。
峯村さん:そうすると、新しい政権を作るのは非常に難しいのはよくわかっています。さらにこれをやると、トランプ氏の支持者も、外国のことに手を出すことに賛成する人は少ないんです。これがぎりぎりの最小限のところの措置だったっていうところ。

■トランプ政権の狙いは「かつて開発した石油を取り戻したい」
そして峯村さんはトランプ政権の狙いは「石油」と断言した。
峯村さん:トランプさんはあまり、民主主義とかっていうのが、個人も興味がないので。
もともとベネズエラの石油は、マドゥロさんの前の政権、チャベスさんという政権があったんですが、その前までは、アメリカの大手の3社が石油を開発していた。
峯村さん:それをチャベスさんっていう、社会主義的な政権になってから、トランプさんにとっては、『全部持っていかれてしまった。奪われた』っていう思いがある。
それを『取り戻したい』というところが、一番の今回のモチベーションになっていたというところですね。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!2026年1月7日放送」)

