Bリーグ1部の島根スサノオマジックは、2025-26シーズンで第17節を消化して西地区5位につけている。
開幕前に負傷者が続出したり、帰化選手やアジア枠選手の獲得がなかったりした中、チーム一体となった戦いで16勝12敗と勝ち越した状態で25年内の試合を終えた。

特に、12月24日の長崎ヴェルカ戦、27日と28日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦は、それぞれ西地区の首位と2位のチームとの戦いで苦戦が予想されたものの、2勝1敗と勝ち越した。

年内最終戦の名古屋とのゲーム2の後に行われた記者会見では、ペータル・ボジッチHCとこの試合のMVP・納見悠仁選手が、ここまでのシーズンを振り返るとともに、2026年への抱負を語った。

ホームでの名古屋戦に臨んだ島根スサノオマジック
ホームでの名古屋戦に臨んだ島根スサノオマジック
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12月24日(第16節)
島根スサノオマジック 101ー93 長崎ヴェルカ
キャプテンのニック・ケイ選手が、Bリーグキャリアハイとなる34得点の活躍。また岡田侑大選手が約35分の出場で26得点7アシスト、コティ・クラーク選手が17得点5アシスト、中村太地選手が約32分の出場で11得点、納見悠仁選手が10得点3アシストを記録。
西地区首位の長崎ヴェルカをホームで撃破した。

12月27日(第17節ゲーム1)
島根スサノオマジック 67ー92 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
首位長崎を破った勢いで臨んだ西地区2位の名古屋Dとのゲーム1だったが、名古屋の強度の高いディフェンスに苦しめられるとともに、ターンオーバーからの得点を許し、25点差の完敗を喫した。

12月28日(第17節ゲーム2)
島根スサノオマジック 97ー88 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
前日の悔しさを晴らす快勝で、年内最後の試合を勝利で締めくくった。
名古屋を上回る攻守の切り替えの速さで優位に試合を進め、途中逆転を許すシーンもあったものの、粘り強く戦い抜き最後は名古屋を突き放した。

ニック・ケイが27得点13リバウンドのダブルダブルに6アシスト、岡田侑大が23得点、納見悠仁が15得点、コティ・クラークが14得点だった。

25年最後の試合でMVP 納見悠仁選手

名古屋戦ゲーム2のMVP納見選手
名古屋戦ゲーム2のMVP納見選手

ゲームMVPに選ばれ試合後の会見に出席した納見選手は、「前日のゲームは、ミスから相手に得点される場面やリバウンドで相手にいい時間を作られすぎてしまい、自分たちのミスから相手のリズムの早い展開を持っていかれてしまった」と反省点を挙げた上で、「ゲーム2はそこを気をつけようというところと、1人1人が相手に負けない気持ちを出だしから見せられた部分もありました。途中で追い上げられる場面もありましたが、そこでしっかり自分たちのバスケットをするというところで、相手にされたくないところを抑えることができたと思いますし、それが結果につながったと思います」と勝ち星を取り返したゲーム2を振り返った。

上位勢との3連戦で好調だった3ポイントシュート

納見選手は、長崎、名古屋との3戦で3ポイントシュートが好調で、チームに大きく貢献。
長崎戦が37.5%、名古屋戦はゲーム1が50%、ゲーム2が60%だった。
その要因について「この3試合の前の試合ではあまりいいアテンプトがなく、しっかり打ち切れていなかった部分がありました。この3試合は自分の中で良いリズム、良いシュートタッチを意識しながら練習中からやっていたところが生きたのかなと思います。リズムも大事なので、いいシュートじゃなくてもしっかり打ち切るところを大事にしていたことが結果につながったと思います」と分析した。

厳しいディフェンスにも対応…ゲームコントロールを

一方で、厳しいディフェンスにも対応したいと次のように課題を挙げた。
「名古屋はディフェンス力が高く、スティールの多いチームです。彼らは激しく来ますが、そこにしっかりアジャストできれば崩せるとわかっていたので、焦らずに対応しました。ゲーム1とゲーム2のミスは個人的なパスの精度やタイミングの部分だったと思います。長崎との試合も含めて、激しく来るチームに今後も対応していくことが、ゲームをコントロールすることにつながると感じています」

2025年の締めくくりと2026年への意気込み

2025年を振り返ると、「3月に入った時に怪我をしてシーズンを終えてしまったので、今年は『シーズンを駆け抜ける、しっかり全部出る』ということを目標にしてきました。年末までやりきれたのは自分の中では大きかったです」と話し、良い形で新シーズンの3か月を過ごせたと、手応えを話した。

またここまでのシーズンについては、「リバウンドも含めて、自分たちのミスから崩れて逆に速攻を許して、相手に良いリズムを取られてしまう場面がありました。そこはしっかり対応しないといけない。相手もスカウティングしてくると思うので、それに対してアジャストすること。シュートを打ち切る、ペイントアタックするといったことを意識していく必要があります。川崎戦の1戦目は全体で4本しか3ポイントシュートが入らなかったので、ああいうゲームだと勝てる試合も勝てなくなります。後半に向けてCS(チャンピオンシップ)も近づいてくると、もっとシビアで激しいゲームになると思うので、若い選手も関係なく、試合に出たら自分の仕事をするということを徹底していきたいです」とチーム力のアップが必要だと語った。
そして「これから年が明けて、また気持ちを新たにして、最後まで試合をやり続けていきたいと思います」と述べ、シーズンの最後まで戦い抜くことを誓った。

ペータル・ボジッチHC「名古屋からの勝利は非常に重要」

ペータル・ボジッチHC
ペータル・ボジッチHC

ゲーム2の後の記者会見でペータル・ボジッチHCは、名古屋の厳しいディフェンスに対応しての勝利に手応えをつかんだ様子で、「ゲーム1は大差で負けてしまいましたが、ゲーム2の勝利は非常に重要でした。よりフォーカスして、いくつかの要素をよりコントロールできました。相手の攻撃的なディフェンスにも関わらず、ボールの動きが良くなり、それが私を非常に喜ばせています」と語った。

特に前日の試合を大差で落としただけに、選手の踏ん張りを次のように称えた。
「大敗後、選手たちがうまく反応してくれたと思います。相手のアグレッシブなディフェンスに対してもボール回しが非常に良かったです。気になるところはありましたが、選手たちはよく戦ってくれました。」

そして、「長崎と名古屋という西地区の強豪チームとの3試合で2勝できたことについて共通する点は、アグレッシブでフィジカルなディフェンスに対して、我々が逆に積極的に攻撃できるようになったこと。ゲーム1はそこでひるんでしまった部分がありましたが、シーズン序盤から成長できている部分があるとしたら、そこで積極的にプレイできるようになったところだと思います」と語った。

チーム指揮1年目…前半の戦いぶりを振り返る

ボジッチHCはセルビア出身で、指導者としては2021-23シーズンにNBA Gリーグのオースティン・スパーズの、2024-25シーズンにはイギリスのスーパーリーグでロンドン・ライオンズのHCを務めたあと、今シーズはBリーグで初めて指揮を執っている。

シーズン前半を戦った感想について、「フィジカルで強度の高いバスケットボールに対して、着実に対応できるようになってきていると思います」と分析した一方「課題としては、我々のペースの部分で、より高いペースでバスケットをしていきたいという思いがあり、一時期それが低下した時期がありましたが、今は再びペースを引き上げることができ始めています」と課題を徐々に修正できていると話した。
また「強度の高いディフェンスをするチームであるという話をしていますが、そこもまだ課題として残っています。2025年は少しずつ自分が求めていることができてきていると思います」と語った。

そして2026年への抱負について「毎日を前の日よりも良くするということを目標にしています。2026年も同じような考え方で、毎日毎日を前の日よりも良くしていきたいと思っています」と話し一歩一歩着実にチームを前進させたいとの思いを語るとともに「Happy New Year, All the best」と新年の挨拶で締めくくった。

島根スサノオマジックは新年最初のカードとして、1月3日と4日にアウェイでアルティーリ千葉と対戦する。アルティーリ千葉は今シーズンB1に昇格したチームで、11月にホームで対戦した際には、ともに接戦ながら連勝を果たしている。

西地区5位につける島根スサノオマジック
西地区5位につける島根スサノオマジック

島根はけが人が相次ぎ万全の状態ではないものの、アルティーリ千葉との戦いはチームがシーズン序盤と比べてどのように進化したのか、それを測る重要な試合となりそうだ。

(TSKさんいん中央テレビ)

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