12月22日からお伝えしているしずおか総決算。2回目の23日は総理大臣の交代など、今年も激動の1年となった日本の政治についてです。国政が揺れる一方、地方自治の在り方が問われた年でもありました。
石破茂 総理(当時・9月7日):
今こそが然るべきタイミングであると考え、後進に道を譲る決断をした
2025年。
今年も激動の1年となった日本の政治。
夏の参院選では国民民主党と参政党が躍進。
国民民主党・榛葉賀津也 幹事長:
静岡に体はいなかったが、心と気持ちは常に地元とつながっていた選挙で大変充実した戦いができた
これに対し、与党は2024年の衆院選に続いて過半数割れと厳しい結果が突き付けられました。
石破茂 総理(当時・7月21日):
比較第一党としての責任、そして国家国民のみなさんに対する責任を果たしていかねばならない
参院選後、一度は続投を表明した石破総理。
しかし、党内で反発が強まり、最終的に退陣へと追い込まれました。
衆議院・額賀福志郎 議長(10月21日):
高市早苗 君を衆議院規則第18条第2項により本院において内閣総理大臣に指名することに決まりました
こうした中、石破総理の次の総理の座に就いたのが高市早苗 総理。
憲政史上初となる女性の総理大臣です。
高市早苗 総理:
国家国民のため結果を出していく。強い日本を作るため、絶対にあきらめない
一方、市政史上初の女性リーダーによって半年にわたって混乱が生じたのが静岡県伊東市。
告発文:
東洋大学卒ってなんだ!彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している。
6月初旬。
就任間もない田久保眞紀 市長に浮上したのが学歴詐称問題です。
伊東市・田久保眞紀 市長(当時・7月2日):
一度卒業という扱いになってなぜ除籍になっているのかはきちんと事実関係に基づいて確認していかないと(いけない)
伊東市・田久保眞紀 市長(当時・8月14日):
卒業できていない人間に卒業証書を渡さないのは当然だと思うので、そこはきちんと確認するべき
繰り返される不合理な弁明。
百条委員会は調査の結果、市長の発言や認識は虚偽であると認定しました。
伊東市議会百条委員会・井戸清司 委員長(9月1日):
市長が大学を卒業したものと勘違いしていたとする主張自体がおよそ成立することはありえないことであると判定づけることができた
このため、市議会は2度にわたって不信任を議決。
田久保市長は市政から強制退場となりました。
伊東市・田久保眞紀 市長(当時・10月31日):
私への2度目の不信任については議会の決定として粛々と受け止めたいと思っている
その後、自身の失職に伴う市長選への立候補を表明しますが、複数の刑事告発を受け、多くの市民が知りたいはずの学歴詐称問題については…。
伊東市・田久保眞紀 前市長(11月19日):
慎重に対応するというのは捜査機関に対する礼節でもあり、ここで軽はずみな発言は控える
事実上のゼロ回答に終始。
伊東市・田久保眞紀 前市長(12月7日):
きょうはもう全部話します!
選挙戦に入ってからも威勢の良い演説はするものの、学歴詐称問題については説明を避け続けました。
伊東市・田久保眞紀 前市長(12月7日):
今回は高卒で出ておりますので
迎えた12月14日。
市民がリーダーに選んだのは元市議の杉本憲也さんです。
伊東市・杉本憲也 市長:
これから先は必ず皆さんと一緒に変えます!進めます!
田久保前市長は前回選から1万票以上も票を減らし惨敗。
選挙結果を受けての取材にも応じず、最後まで説明責任を果たすことはありませんでした。
こうした一連の田久保騒動を受け、伊東市議会が国に求めたのが地方自治法に規定された解散権の見直しです。
伊東市・中島弘道 議長:
伊東市だけでなく最近は他の地方公共団体でも問題になってきていると思うので、伊東市として私たちの経験をもとに問題提起させてもらった
2025年は自らのセクハラ問題に端を発し、沖縄県南城市の当時の市長が議会を解散したものの最終的には2度目の不信任により失職するなど、地方自治の在り方が問われる1年となりました。