去年8月に宮崎県内各地で発生した竜巻について理解を深め対策につなげようと、災害フォーラムが開かれました。
このフォーラムは、日本建築学会災害委員会などが開いたもので、研究者や行政関係者、市民など、会場とオンライン合わせて約80人が参加しました。
フォーラムでは、はじめに、宮崎大学農学部の竹下伸一准教授が、去年8月に県内8カ所で発生した台風10号による竜巻の被害状況を説明しました。
また、1934年から2024年の間に、県内では99件の竜巻被害が発生し、このうち台風の発生に伴うものが70件にのぼるなど、宮崎県は台風由来の竜巻の多発地域だと解説しました。
(宮崎大学 農学部農学科 竹下伸一准教授)
「屋久島のあたりに台風の中心があるときに、よく宮崎で竜巻が起こっている。(台風の)中心位置から200km〜300kmくらいの距離のところで、竜巻の被害が起こっている」
また、防衛大学校の小林文明教授は、竜巻への備えへの議論を進める必要があると訴えました。
(防衛大学校 応用科学群・地球海洋学科 小林文明教授)
「(竜巻が)起こりやすいところと起きにくいところは、はっきりしている。竜巻のハザードマップも作るべきだと思っている。(竜巻発生時に)公のところや学校ではどうするかというところは、まだまだ日本は進んでいない」
出席者は、メモを取りながら、竜巻が発生するメカニズムや今後の対策について、学んでいました。