名古屋市北区の「居酒屋 やっとる?」は、約30種の刺身が豪快に盛られる海鮮丼が人気の店です。開店前から行列ができ、特上でも2000円以下という驚きの一杯を求めて多くの人が訪れます。

■大人気の超デカ盛り海鮮丼

午前10時30分、お店の前にはすでに行列が。

客:
「主人が5回来たうち、1回しか入れなかったって」

別の客:
「10時30分の抽選券に間に合わないといけなくて」

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開店30分前から整理券待ちができる人気店。名物は、北部市場から毎朝仕入れる鮮魚をこれでもかと盛り付けた「海鮮丼(特上)」(1990円)です。

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客:
「海鮮丼の量がとんでもない」

別の客:
「刺身の層がダーンって。ラーメンの野菜マシマシじゃないけど、ご飯が出てこない」

入店後は空の丼に好きな量のご飯を盛り、店主に渡すと刺身を次々と乗せていきます。

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まずは厚切りメジマグロ4切れ、カジキ、ヒラマサ、シマアジ、マダカ、イシダイ、サワラなどの白身魚。さらにマゴチ、フエフキダイ、天然マダイ、スズキ、イシビラメを盛り“白身魚の土台”が完成。

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続いて天然ブリ、炙りサワラ、三陸のタコ、シラス、シラウオ、タコゲソ、炙りダコ、ズワイガニ、カニ味噌、北海道産いくら、天然マグロ、北海道産ウニ、赤エビ…。

その日の仕入れ状況や店主の気分で変わるものの、約30種類の刺身が山のように盛られます。

店主:
「自分が客さんになった立場で、“なんだぁ”って思われたくない」

大ぶりの刺身が山盛りで1990円。しかも、ご飯とアラ汁はおかわり無料です。

■男性でも苦戦する“山盛り刺身”

この日、初めて来店したという女性は…。

女性客:
「ご飯がいらないぐらいネタが乗ってくるから、気をつけて少なめにしておいた方がいいよって言われて」

事前に情報を聞き、ご飯は控えめにしていたものの…。

女性客:
「食べても食べても減らないです。もうめちゃめちゃいっぱいです。でも頑張ります」

その後、必死で食べ進めるも…。

女性客:
「あと2切れが…」

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店主:
「戦っているわけじゃないですから(笑)」

男性でも完食は大変です。

男性:
「自分でつけたのに、ご飯が見えてこない。5合目ってところですが、お腹は8分目です…」

どうしても食べきれないという人は、お持ち帰りもできます。

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客:
「身がすごく分厚くて、食べ応えがある」

種類の豊富さもさることながら、店主がさばく刺身はどれも大きくて肉厚。

店主:
「ペラペラだと食べたかどうかわからないので。1切いくらか、正直言うと原価は分かりません」

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原価を度外視した刺身が何層にも重なる超デカ盛りです。

■赤字でも続ける理由

食べきれない人向けに「海鮮丼(並)」(990円)もあります。並といっても約20種類の刺身が盛られます。

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完全に赤字の海鮮丼ですが、店主には続ける理由があります。

店主:
「お客さんがSNSに載せたら、一気に広がって…写真が残るから。もう、それ以下はできなくなった」

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遠方からも来てくれた客に心から喜んでもらいたい。

店主:
「“忙しくなったら質が落ちた”と言われるのが嫌。だからもうずっと意地、プライド」

「絶対に質を落とさない」。そんな店主の心意気で、赤字覚悟のデカ盛りが提供され続けています。

東海テレビ
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