福岡県北九州市の中学校で22日、30年以上続く伝統行事が行われました。
22日午前9時すぎ、北九州市小倉南区の菅生中学校の調理室に集まったのはPTAの役員など約20人。
丸天にワカメ、油揚げなどさまざまな食材を用意し、白だしなどを使って丁寧にスープを仕込みます。
そして外の釜でゆで始めたのは、うどんです。
◆保護者
「気持ちを込めて作ります」
◆保護者
「このうどんを食べて“願掛け”になればいいなと思う」
◆菅生中学校PTA 三野賢太郎会長
「『伝統の一つかな』というふうに思います」
かまぼこや油揚げなど様々な具材を器に入れ、仕上げには「合格」の焼き印が押された丸天を乗せます。
高校受験を控えた3年生を激励する「合格うどん」です。
◆菅生中学校PTA 三野賢太郎会長
「30年以上前、一部の保護者が『受験生に向けて何かできないか』と『合格うどん』を始めた。『受験生には体調をしっかり管理してほしい』という体調のことを気遣ったところで『温かいうどん』なのかな」
参加した保護者は、受験生への熱い思いを一杯のうどんに込めていました。
◆保護者
「自分が行きたい所に行けるように頑張ってほしい」
◆保護者
「『頑張れ!』という気持ちで作っています」
完成したうどんはさっそく3年生150人に振る舞われました。
◆3年生
「めちゃめちゃおいしいです。自分たちのために作ってくれてありがたい」
◆3年生
「みんなで合格します!」
2026年1月の私立高校の推薦入試を皮切りに、県内は本格的な受験シーズンを迎えます。
そんな生徒たちの背中を「合格うどん」が後押しします。