歯や口のケア用品などを製造している大阪の企業が秋田大学と連携協定を結びました。県民の健康増進につなげようと、虫歯になったことがない人の口から発見された乳酸菌の製品の研究を進めます。
15日に秋田大学と連携協定を結んだのは、歯や口のケア用品などを製造しているジェクスです。締結式には、秋田大学の南谷佳弘学長とジェクスの梶川裕次郎社長が出席し、協定書に署名を交わしました。
協定では、口の中の環境と病気を防ぐための研究や、医療・公衆衛生分野での人材育成などで協力することにしています。
ここで注目されるのが、ヒト由来の乳酸菌「L8020乳酸菌」です。L8020乳酸菌は、虫歯になったことがない健康な人の口から発見された乳酸菌で、虫歯菌や歯周病菌に強いのが最大の特長です。
ジェクスが製造するマウスウォッシュなどにはL8020乳酸菌が含まれていて、こうした製品を使って善玉菌が優位な環境で食道がんの手術を行うと、術後の誤嚥性肺炎を減らせるほか、がん細胞の増殖スピードを遅らせる効果があるということです。
ジェクス・梶川裕次郎社長:
「口腔内の環境を整えるということは、色々な病気、疾患に対して非常に有効的。L8020乳酸菌が入った商品が普及してくれることで、秋田県の皆さんが健康になることを期待している」
秋田県のがん死亡率は28年連続全国ワーストで、秋田大学とジェクスは、口の環境改善から県民の健康寿命の延伸に貢献していきたいとしています。