雑居ビルやコンビニなどに小型カメラを設置して利用者を盗撮したほか、警察署内の女性用トイレに侵入したとして、静岡県警は袋井警察署に勤務していた男性巡査部長を停職処分とした。

盗撮にトイレ侵入⇒停職3カ月

12月18日付で停職3カ月の懲戒処分を受けたのは袋井警察署地域課に所属していた男性巡査部長(30代)だ。

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静岡県警が発表した処分事由は以下の3つ。

(1)2024年1月11日午後6時頃から午後9時頃までの間に、掛川市内にある雑居ビルのトイレに小型カメラを設置した件

(2)2024年4月8日午後7時から午後9時頃までの間に、掛川市内にあるコンビニのトイレに設置した小型カメラで、利用者が用を足す姿を盗撮した件

(3)2025年3月18日午前2時頃、掛川警察署の3階にある女性用トイレに侵入した件

県警監察課によると、男性巡査部長はいずれの事実も認めていて、盗撮行為については「性的な興味からやった」と話しているという。

一方、関係者の話では警察署の女性用トイレに侵入した目的は使用済みの生理用品をあさるためで、男性巡査部長は「私生活におけるストレスで自暴自棄になった」と述べ、「身勝手な犯行をしてしまった。たくさんの人に迷惑をかけた」として12月18日付で依願退職した。

発表のタイミングは適切?なぜ任意捜査?

県警はいずれの事案についても11月28日に書類送検していて、12月15日と16日には県の教育行政や警察行政について審議する県議会文教警察委員会が開かれていたが、懲戒処分の発表が書類送検から約3週間経過した12月18日になったことについては、「故意に発表を延ばそうとした意図はなく、必要な調査を終えたため」としている。

また、任意捜査とした理由については「逮捕するのはあくまでも証拠隠滅や逃走のおそれがある時。取り調べに対して素直に話し、拘束の必要がなければ逮捕しない。警察に都合が悪いから逮捕しないというわけではない」と説明し、氏名を明らかにしなかったことに関しては「プライバシーもあり、家族もいるので発表しない。職務執行上ではない事案は発表しないのが原則」と強調した。

不祥事相次ぐ静岡県警

静岡県警で懲戒処分を受けた警察官は今回の男性巡査部長で2025年度になって10人目。

これは過去10年で最多だ。

県警の佐藤弘道 警務部長は「本件事案を組織として重く受け止め、職員を停職3月の処分としました。本件関係者と県民の皆様にお詫び申し上げます。職員への実効ある指導・教養を今後も継続して行い、再発防止を徹底し、県民の皆様からの信頼回復に努めてまいります」とコメントしている。

テレビ静岡
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