石川県議会の議員定数についてのニュースです。2年後に行われる県議会議員選挙に向けて議員の定数を検討する会議が開かれ17日、方向性が固まりました。
なぜ議員定数を検討しているのか。こちらは今年8月時点の推計人口で各選挙区の議員1人あたりの人口を示したものです。最も少ないのは、珠洲市鳳珠郡が1万4千855人。最も多いのは、かほく市で3万5千486人となっていて、珠洲市鳳珠郡を1とした場合かほく市は2.389倍となります。
この選挙区ごとの票の価値の格差を2倍よりも小さくすることなどを目的に県議会では話し合いが行われてきました。
前回までの議論で最大会派の自民党など4つの会派はこちらの案を支持しました。まず、選挙区を統合する「合区」を行い、能登地区を4つの選挙区に改編します。具体的には、まず輪島市と珠洲鳳珠郡を「合区」とし次に七尾市と鹿島郡を「合区」、さらに、羽咋市羽咋郡南部と北部も「合区」とし、最後にかほく市と河北郡を「合区」した上で定数を1増やすとしました。
一方、第二会派の未来石川はこの案では定数2の選挙区よりも定数3の選挙区の方が人口が少ない「逆転現象」が3つの選挙区で発生するとしてかほく市河北郡選挙区の定数を1増やすと同時に奥能登の選挙区の定数を1減らすべきだとしました。
17日の会議では、この2つの意見をどう調整するかが焦点となりました。
17日の会議で、未来石川は前回の議論を踏まえ会派で検討した結果自民党などの案に同意するとしたうえで次のように述べました。
未来石川 盛本県議:
「逆転減少があるということとか、能登の復興・復旧の状況、これも変化していきますので、今回限りの特例ということにして次回はまたしっかり最初から検討すると。そういう付則なり付帯決議が必要なのではないかという意見です。」
未来石川は2年後の県議選のあとにあらためて議員定数の見直しを行うという付帯決議を付けることを同意の条件としたいとしました。会議ではこの意見に異論は出ず、付帯決議を付けるものの全会一致で自民党などが支持する案を採用することとなりました。
未来石川 吉田修会長:
「やっぱり今回は能登が大変な災害を受けた状況なものですから、そこの声がしっかり県政に届くということも考えれば政治的な判断をしっかりしていかなければいけないんじゃないのかという皆さんの声もいただき今日の結果にいたりました。」
福村章定数検討懇談会会長:
「今回は能登の災害に免じてこういう形で行こうと。またその災害復興状況や人口動態を見ながら次の期の時にはしっかり検討しようと。」
今月中に選挙区が改編されるかほく市以北の12市町の首長と議長に説明を行い早ければ2月の県議会に条例改正案として提出される予定です。議案が可決されれば2027年の県議選で適用されるということですね。