12月19日から行われる全日本フィギュアスケート選手権。今年は4年に一度のオリンピックの最終選考会を兼ねている。
全てが決まる大舞台に挑むのは、今季限りでの引退を表明している樋口新葉(24)だ。
右足首のケガを抱えながらも、2シーズン前に休養から復帰。昨季全日本で3年ぶりの表彰台に上り、今年3月ミラノ・コルティナ五輪出場枠を懸けた戦いで親友・坂本花織とともに3枠獲得に貢献した。
「もう一度、夢舞台へ」オリンピックシーズンを走り抜けようとした矢先に、再び訪れた試練。
それでも「最後まであきらめない」と、11度目の全日本へ強い気持ちで臨む。
波乱万丈なスケート人生を過ごしてきた、彼女の現在地に迫る。
再び宿った夢舞台への思い
2022年、樋口新葉は北京五輪個人戦で五輪史上5人目のトリプルアクセルを成功させ、5位入賞を果たした。
長年の夢をかなえた矢先、樋口にはある感情が芽生えたという。
「自分が何のためにスケートをしているのか。何がしたいとかどういった結果を残したいとか。そういうことが考えられなくなってしまった」
さらに大技習得の代償からか、右足首の疲労骨折が発覚。樋口は1年間、氷上から離れることとなった。
その時のことをこう振り返る。
「復帰して最初のシーズンに行くまでは本当に辞めたいと思っていた。やめようと思っていましたが、先生が声をかけてくれたことが一番大きかった。『そろそろ滑りに来ませんか』といった連絡があった時から、だんだん滑りに行くようになったり。そこから『面白いかも』と思い始めたのが、だんだん競技に戻るきっかけになったと思います」
結局離れきれない、スケートへの気持ち
スケートを始めた頃から指導を受けている岡島功治コーチの一声が、競技へ戻るきっかけだったという。
「考えたくないけど、考えちゃうことはありました。全日本が気になったりすることもあって。結局、離れきれないものではあるのかなと思います」
