16日午後5時前、18兆円を超える2025年度補正予算案は参議院本会議で可決し成立しました。
電気・ガス料金の補助や子供1人あたり2万円の給付をはじめとする、高市内閣の物価高対策の裏付けとなります。
一方、悪化する日中関係を巡っては16日、高市首相の答弁を巡り審議が度々紛糾しました。
16日朝、予算委員会室に笑顔で現れた高市首相。
このあと質問を受ける野党議員からのあいさつにも笑顔で対応。
ところが、「存立危機事態」という言葉が出ると、眉をひそめる様子も。
事の発端は11月上旬、台湾有事を巡る高市首相の「戦艦を使って、そして武力の行使を伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケース」との発言に、16日も1時間近く追及。
立憲民主党・広田一参院議員:
事前に準備された答弁資料には全くなかった答弁を高市総理がされたと。持論または個人的見解を述べられたと理解しますけれども。
高市首相:
私はその日も繰り返し、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合して判断すると明確に答弁しております。
書面に目を落として答弁する高市首相に、立憲民主党の広田議員はさらに追及しますが、答弁席に向かったのは小泉防衛相。
首相の代わりに答弁しようとする小泉防衛相に野党側が猛反発し審議はストップ。
そして高市首相が答弁すると…。
高市首相:
(存立危機事態は)政府が全ての情報を総合的に判断すると。政府の立場は一貫しております。
再び審議が紛糾し、ストップ。
小泉防衛相が高市首相のもとに駆け寄り、何度か説明することに。
そして、発言の撤回などを求める野党側に首相は…。
高市首相:
あのー…。先ほど来お答えしておりますが、政府の立場は一貫しております。
補正予算案が委員会で可決された際、高市首相は目をつむるしぐさを見せました。
補正予算案は参院本会議で可決・成立しましたが、高市首相を待ち受けているのは、連立パートナー・日本維新の会の吉村代表との党首会談です。
15日、「(Q.議員定数削減法案について)茶番劇ですね。結論出さないでしょ?そんな国会本当まっぴらごめんですね」と話していた日本維新の会の吉村代表。
維新が強く求めてきた議員定数削減法案の今の国会での成立が見送られる方針となる中、自民と維新は円満な関係を維持できるのか。
党首会談は16日午後5時45分ごろ始まりました。