名古屋・北区の団地の一角に、37年愛され続ける“町の魚屋さん”があります。看板は毎日焼き上げる種類豊富な焼き魚。午後3時の焼き上がりを目指して行列ができるほどの人気で、遠方から訪れる人も絶えません。
■看板は“焼き魚”…団地にある人気の“町の魚屋さん”
名古屋市北区、国道41号線から少し入った団地の1階に店を構える鮮魚店「魚晴(うおせい)」。
客:
「魚のことを教えてくれるエキスパート。魚だけで頑張っている魚屋さんは少ない」
新鮮な魚介類がずらりと並ぶ、どこか懐かしい“町の魚屋さん”。 看板メニューは、持ち帰ってすぐ味わえる「焼き魚」。
店主の伊藤敏彦さん:
「昔みたいに家で焼くとか煮るとかする家って少なくなった。だからすぐに食べてもらえるものを置いています」
店頭には、常に12種類以上の焼き魚が並んでいます。伊藤さんのイチオシは、南知多・豊浜漁港で揚がった伊勢湾のサワラ。強火で焼き上げ、秘伝の甘辛ダレにくぐらせた「サワラの照焼き」(1切650円)は、ごはんが進む人気メニューです。
さらに、「トラフグの塩焼き」(1皿1000円)、「マイワシの塩焼き」(1皿200円)、「エビの塩焼き」(1本200円)、「ホタテの照焼き」(1本550円)、「イカの照焼き」(1本550円)、「カレイの照焼き」(750円)など。
どれも食欲をそそるラインナップが並びます。
■焼き上がりは“午後3時”…行列が絶えない理由
魚晴の営業時間は午後2時から。
伊藤さん:
「店開けるのは少し遅め。3時から焼き魚を持って帰ってもらうということで営業しています」
「夕飯のおかずに焼きたてを食べてほしい」と、開店から1時間後の午後3時に魚が焼き上がるよう毎日仕込んでいるといいます。
週末には行列が絶えません。この日は20人以上が並んでいました。
伊藤さん:
「3時の焼き魚を目当てに来るお客さんが多い」
客:
「よく利用しています。すごくおいしい」
別の客:
「小イカとブリとホタテ。色んなものがあって楽しい」
愛知県田原市から約2時間かけて訪れる人も。さらに、団地の上階に住む常連客は。
客:
「上から見えるんです。ほとんど毎日来ています」
毎日こんな魚が食べられるなんてうらやましい。
■“家では焼かない時代”に愛される理由とは
客:
「焼き魚は家では絶対やらないのですごく助かる」
別の客:
「家で同じものを買って焼いたとしてもこういう味が出ない。全然違います」
煙や匂いが気になるなど、家で魚を焼かない人が増える中、焼きたてをすぐに持ち帰れる魚晴は貴重な存在。
客:
「こういった店はない。魚屋さんっていう魚屋さんが淘汰されてない。もうココぐらいじゃないですか」
鮮魚店ならではの品揃えと新鮮なネタ、そして焼きたてのおいしさが支持され、いまも人気は右肩上がりです。
