北海道では現在、後発地震注意情報が発表されている。

初めて出された情報ですでに影響が出ている一方、備えへの意識も高まっているようだ。

12月8日午後11時15分ごろに発生した、青森県東方沖を震源とする地震。

北海道の太平洋側沿岸に津波警報が発表され、約4万2000人に避難指示が出された。

初の「後発地震注意情報」

その後、北海道に初めて「後発地震注意情報」が発表され、自治体でも備えの動きが出ている。

十勝の広尾町の避難施設には、近隣の住民51人が避難した。

いまは閉鎖されたものの、テントと組み立てた簡易ベッドが残されている。

「避難した際に速やかな避難生活に対処できるように、そのまま組み立てた状態を残しています」(広尾町企画課 西保慶次郎さん)

町内では12月20日から宿泊での訓練も行われる予定で、それまでは設置を続ける方針だ。

北海道最大の震度5強を観測した函館市では、直後から影響が出ていた。

避難場所にはテントと簡易ベッドが
避難場所にはテントと簡易ベッドが
この記事の画像(4枚)

観光地では警戒強める動きも

函館市の温泉街・湯川にある客室26室の温泉宿では―

「9日の朝からキャンセルのお電話をいただいている。ネットからもキャンセルが入ってきている状況。組数で言うと30数件ご予約がキャンセルになっている状況」(笑 函館屋 植沢大作支配人)

地震から1週間後の16日までのキャンセルが目立つが、スタッフは改めてハザードマップを見直すなどして警戒を強めている。

「大きい地震が来た際には、スタッフが必ず避難場所を誘導しますし、安心してきていただければと思っています」(笑 函館屋 植沢大作支配人)

函館市街を一望できる五稜郭タワー。

地震を受け、避難誘導の方法を見直そうとしている。

「外国のお客様が非常に多くなっているので、多言語で、どうやってスムーズに誘導できるかを考えています」(五稜郭タワー 木村朋希さん)

ハザードマップの見直しも
ハザードマップの見直しも

防災グッズだけで売り上げが約3倍に

函館市内のホームセンターでは、防災グッズの売れ行きが地震直後から伸びているという。

「いつもは月に1個ほどの売り上げになっている防災バッグですが、地震後はすでに3日間で10個以上の売り上げがあります」(阿部空知記者)

さらに、生活に欠かせない水も。

「平日だと30ケースぐらい、地震の翌日は100ケースぐらい売れた。3倍ぐらいですかね」(コメリパワー函館西桔梗店 菊池卓店長)

地震後に、防災グッズだけで、約3倍も売り上げが伸びているという。

「これを機会に防災に気をつけようかなと思います」(客)

在庫は豊富にあるため慌てる必要はないが、高まる防災への意識。

週末も心構えが大切だ。

売れる防災バッグ
売れる防災バッグ
北海道文化放送
北海道文化放送

北海道の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。