「チョコレートも大幅に上がっている。世界的なカカオ不足」

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もうすぐクリスマスだが、近年の物価高騰による値上げの波は「クリスマスケーキ」にも影響を及ぼしている。富山市婦中町のケーキ店「パティスリーミレジム」では、原材料の価格上昇を受け、今年のクリスマスケーキを1割ほど値上げせざるを得ない状況となっている。

「全般的に1割近く値段は上がっている。一番は卵、生クリーム、フルーツがかなり値上がりしている。包材もケーキに関わるものすべてが値上げ。1割コストが上がっている現状」と大久保尚廣オーナーシェフは説明する。

かき入れ時のクリスマスシーズンだが、素直に喜べないのが材料費の高騰である。昨シーズンに比べて、ケーキの主な原料となる卵や乳製品、さらにイチゴやチョコレートなど、原材料のほとんどが大幅に値上がりしている。

「チョコレートも大幅に上がっている。世界的なカカオ不足。温暖化がかなり影響している」と大久保シェフは語る。

品質を保ちながら工夫を凝らす

「パティスリーミレジム」では、人気のチョコレートケーキに使う具材の組み合わせをアレンジしたり、種類に応じて価格帯を広げるなど、品質を落とさずに顧客満足度を高める工夫をしている。

「材料にこだわって良い品質のものを作りたい。お客様が楽しみにしていただけることがポリシー。特に旬のフルーツは大事。メインでたくさん使いたい」と大久保シェフは品質へのこだわりを強調する。

今年のトレンドは「小さいサイズ」

同店では12月18日(木)までクリスマスケーキの予約を受け付けているが、すでに売り切れとなっている商品もある。今年の特徴について大久保シェフは「例年よりも小さいサイズのケーキが早く完売状態になっている。4号の12センチのサイズが一番早い」と話す。

物価高騰の影響で、例年より小さいサイズの予約が多くなっている今年のクリスマス。ケーキ店側も消費者側も、それぞれで工夫して楽しむクリスマスになりそうだ。

「一生懸命その日に合わせて作っているのでクリスマスを楽しんでほしい」と大久保シェフは願いを込める。

(富山テレビ放送)

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