ロボットがマンションの部屋の前まで荷物を運んでくれるサービスの実証実験が、愛知県稲沢市で行われました。重い荷物の負担をなくし、住民の生活を支える新たな配送の形を探ります。
■人を検知して避けてエレベーターへ…
三菱電機ビルソリューションズなどが、稲沢市のマンションで行った実証実験。搬送ロボットがマンションのエレベーターやセキュリティのシステムと連携して、エントランスにある荷物を部屋の前まで運ぶシステムです。

荷物を専用の棚に載せ、届ける部屋の番号などを専用のアプリで選択すると、ロボットが荷物を置いたカートと連結して移動を開始。エントランスから中に入る際は、セキュリティを解除してロボットが荷物を運びます。

人を検知すると、自動で避けることができ、エレベーターのシステムと連携してドアを開き、ロボットが乗り込みます。
部屋の前に到着し、荷物を降ろしてから返却ボタンを押すと、ロボットが自動でカートを返します。

三菱電機ビルソリューションズの担当者:
「一番は重い物を自分で運ばなくて済む。車いすの方にも気軽に使っていただける」
■再配達の削減にも…今後の狙いは
このシステムは、高齢者ら重い荷物を運ぶのが厳しい住民の利用などを想定していますが、別の狙いもあります。

三菱電機ビルソリューションズの担当者:
「今後は、宅配業者の方が置くだけでカチャカ(ロボット)まで自動で運べるところまで狙って、すでに始めている」
将来的には宅配業者とも連携し、宅配ボックスがなく置き配のできないマンションで活用することで、再配達の削減などに繋げたいと考えています。
三菱電機ビルソリューションズの担当者:
「物流業界の人手不足や少子高齢化。作業負荷を下げることで、今まで通りの物流量を維持したい」
