高市総理大臣が今月7日、就任後初めて能登半島地震の被災地を訪れました。輪島市や珠洲市など4つの市と町を回った高市総理。被災した企業が国の補助金を活用しやすくなるよう優遇措置をとる方針を示しました。
今月7日、午前10時頃。輪島市に到着した高市総理。
馳知事:
「黙祷」
献花会場で花を手向け地震と豪雨の犠牲者を追悼しました。
続いて訪れたのは大規模な土砂崩れが発生した珠洲市大谷町(おおたにまち)の現場。泉谷市長から復旧、復興の状況について説明を受けました。
高市首相:
「住宅ですね、資材も上がっているしいろいろご苦労があります。あした(今月8日)から令和7年度補正予算の審議が始まりますけど補助率の引き上げを入れているのでしっかり対応をさせていただきます」
輪島市の復興のシンボルに位置づけられている朝市通りでは坂口市長がこれから始まる大規模な工事について国の協力を求めました。
坂口市長:
「来年から本格的な工事が始まる中で引き続き支援をしていただかないとなかなか工事のいろんな進捗に支障が出るのかなと心配している」
高市首相:
「入札不調ですね、例えば変更の協議に時間がかかるということでこれは改善したいと思います。」
住民「総理!」「頼むよ!」
また穴水町では仮設商店街で店を営む住民たちと交流。今年、流行語大賞に選ばれた総理の言葉になぞらえこんなやり取りも…。
仮設住宅で店を営む住民は:
「私は73歳なんですけど総理のモットーのように働いて働いて働いて働いて穴水町をよくできるように頑張りたいと思います」
最後に訪れたのは七尾市の和倉温泉。
協同組合に加盟する20の旅館のうち11軒で今も休業が続いていて、営業を再開した旅館も含めて大規模な工事のための資金が必要となっています。こうした中、高市総理は中小企業の事業拡大や施設の新設などにかかる費用を最大50億円支援する国の補助金制度について七尾市から北の6つの市と町で被災した企業の事業が採択されやすくなるよう優遇措置をとる方針を示しました。
高市首相:
「被災した旅館などの再建を支援することは重要でございます。今なお不自由な生活をされている方に被災前の活気ある街並みを取り戻すことが国家の責務であるという思いを強くいたしました」
最後に馳知事が高市総理に人手不足への支援やなりわい再建の補助金を継続して実施することなど5項目を盛り込んだ要望書を手渡しました。
馳知事:
「率直に言って二極化に近いところも見えてきました。総理からは継続して能登半島の被災地、被災事業者、被災者に寄り添って対応しますと明言をいただき知事という立場で財源的な裏打ちを十分に配慮していただいているということを安心いたしました」