鹿児島市役所のマイナンバーカード関連窓口が連日、市民で混雑している。2025年はマイナンバーカード制度開始から10年の節目にあたり、多くの市民が更新手続きのために訪れているためだ。市役所の窓口では待ち時間が平均45分にも達し、前年度の約13分から大幅に増加している状況となっている。

更新ラッシュで窓口に長蛇の列

「更新のために来た」「更新したマイナンバーカードの受け取りで来た」

鹿児島市役所のマイナンバーカード特設会場には、こうした目的で訪れる市民の姿が後を絶たない。鹿児島市市民課によると、鹿児島市民のマイナンバーカード保有率は10月末現在で84.3%に達しており、多くの市民が更新時期を迎えていることが窓口混雑の主な要因となっている。

「平日なので、もうちょっと少ないかと思っていたが、受け付けでけっこう列が並んでいて多いなと思った」と、窓口を訪れた市民は想定外の混雑ぶりに驚いた様子だ。

マイナ更新で市役所が長蛇の列に—“10年に一度”の節目が直撃
マイナ更新で市役所が長蛇の列に—“10年に一度”の節目が直撃
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待ち時間が3倍以上に増加

鹿児島市役所では現在、1日あたり約300人がマイナンバーカード関連の手続きに訪れている。2025年はマイナンバーカードの発行開始から10年目の節目の年であり、10年に1度の更新時期を迎える市民が急増している。

この影響で、窓口での待ち時間は平均約45分となり、2024年度の平均13分と比較すると3倍以上に増加している。マイナ保険証への移行も重なり、窓口の混雑に拍車をかけている状況だ。

鹿児島市市民課の瀬戸口満課長は、「カード本体や電子証明書の有効期限を迎える人が増加傾向にあるので、そういう人たちが更新のために市役所に来ている」と説明する。

マイナンバー更新で「想定外の長時間待ち」
マイナンバー更新で「想定外の長時間待ち」

電子証明書は郵便局でも更新可能

マイナンバーカードには、本人であることを電子的に証明する電子証明書が搭載されており、こちらは5年に1度の更新が必要となる。カード本体の更新とは別のスケジュールで更新時期が訪れるため、市民にとっては手続きの機会が増えることになる。

混雑緩和のため、鹿児島市では電子証明書の更新については市内16カ所の郵便局でも行えることから、市役所窓口だけでなく郵便局の利用も呼びかけている。

市役所を訪れる前に、手続きの種類によって最適な窓口を選ぶことで、待ち時間の短縮が期待できる。特に電子証明書のみの更新であれば、比較的空いている可能性のある郵便局の利用を検討するとよいだろう。

今後もしばらくは更新ラッシュが続くことが予想され、市民は余裕を持った手続き計画を立てることが望ましい。

(動画で見る▶マイナンバー更新シーズン到来 窓口待ちが3倍に増えた理由と今すぐできる対策)

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鹿児島テレビ
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