総社市で冬に味わえる希少なメロンを栽培している農園があります。化学肥料や農薬を使わずに育てたこだわりのメロンです。

まるまると太ったメロン。夏が旬のフルーツですが、こちらは冬に味わえる赤肉メロンです。

この希少なメロンを栽培しているのは、総社市で農園「くまさんの森」を経営している高木俊治さんです。

(高木俊治さん)
「冬はクリスマスがあるので、パーティーに向いた赤肉のメロンを作ってみたいと思った」

東京出身の高木さんは、大学卒業後サラリーマン生活を送っていましたが、勤務先の会社が吸収合併でなくなったことから全く経験のなかった農業の世界に。茨城県での職業訓練の時に口にしたメロンの味がきっかけで、メロン栽培を決意。

一度は福島県への移住を決めましたが、引っ越したその日に東日本大震災が発生。新たな移住先として災害の少ない総社市を選びました。

(高木俊治さん)
「岡山県は晴れの国ということで温暖で、台風の方が避けていってくれる土地柄なのでとてもフルーツ栽培、農業に向いている県だと思って移住した」

移住後、冬メロンに取り組んできた高木さん、試行錯誤の末、2024年、初めて栽培に成功しました。

農園のビニールハウスでは、害虫よけのテープを設置したり、葉の裏についた害虫はマスキングテープを使って丁寧に駆除。基本的に農薬は使わず、使う場合も極力控えているということです。また、化学肥料に頼らず、もみ殻などのたい肥だけで育てています。

(高木俊治さん)
「岡山県の赤肉メロンで農薬を極力使わない、または使わないで育てているメロンを、夕張メロンを超えるメロンに仕上げていきたい」

農薬を使わないものは20玉ほどしか取れないというこの希少な赤肉メロン、11月30日から倉敷市の直売所で販売されるほか、農園の公式サイトでも注文を受け付けています。

岡山放送
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