鹿児島県指宿市の名所「ヘルシーランド露天風呂たまて箱温泉」が、大規模改修を終えて2025年11月26日、「いい風呂の日」にリニューアルオープンした。約1年半の休館期間を経て、泉源の変更により湯量が4倍に増加するなど、さらに魅力的な温泉施設として生まれ変わった。
湯量4倍、美容成分も増加した新たな泉質
指宿市山川にある「ヘルシーランド露天風呂たまて箱温泉」は、開聞岳を臨む絶景の露天風呂として全国的にも有名な温泉施設である。2024年6月から休館していたが、老朽化した配管や施設の更新のほか、泉源も新たに掘り直された。
リニューアルによって、噴出する湯量は従来の毎分200リットルから800リットルへと4倍に増加。泉源の変更により、美容や健康に良いとされる温泉成分「シリカ」の含有量も増えた。
約1年半ぶりに営業を再開した温泉の新しい湯は、指宿温泉としては珍しく白みがかっている。シリカに光が散乱する効果で、浴槽のお湯は時に乳白色や青みがかって見えるという特徴がある。
開放感あふれる空間で訪れる人々を癒やす
リニューアルオープン当日のセレモニーでは、南国指宿の雰囲気を感じさせるフラダンスが披露され、再開を祝う雰囲気に包まれた。
指宿市観光施設管理課の谷口義郎さんは「多くの人に訪れてもらい、心や体を癒やし、リラックスして指宿を楽しんでもらえる、そういう施設になればいい」と期待を語った。
再開を待ちわびた入浴客たちは、開放的な空間でのひとときを早速楽しんでいた。県外からの入浴客からは「(湯が)ぬるぬるしてとても泉質がいい」「海と山の自然を見ながら入れるのはすごく開放感がある」といった感想が聞かれた。
「顔湯」という新たな癒やしスポット
今回のリニューアルに合わせて、足湯ならぬ「顔湯」も新たに登場した。来場者は早速この新しい施設を体験し、ほどよい温かさの湯気を顔に浴びながらリラックスする姿も見られた。
県外からの入浴客は「涼しい空気と中からの優しい蒸気が(顔に)当たってすごくいい感じ」と満足げな表情を見せていた。
たまて箱温泉の入浴料は中学生以上が900円となっている。ただし年末年始などの繁忙期は特別料金が設定されるため、訪問前に確認することをおすすめする。
開聞岳を望む絶景とともに楽しめる露天風呂は、地元住民だけでなく県外からの観光客にとっても魅力的な癒しの空間となっている。リニューアルによってさらに魅力が増した「たまて箱温泉」で、鹿児島の自然と温泉文化を堪能してみてはいかがだろうか。
(動画で見る▶指宿の絶景露天が進化—湯量4倍・乳白色の新泉質で“美肌温泉”に)
