野生動植物の国際取引に関する会議でウナギについて審議され、規制を強化する案は否決されました。
輸入の減少や価格上昇が心配されただけに県内でも安堵の声が聞かれます。
焼く時の「心地よい音」に「甘辛い香り」が食欲を刺激する「ウナギ」は浜名湖や大井川周辺が一大産地で、言わずと知れた静岡の特産の一つです。
ウナギ料理店も数多くありますが影響が心配されていました。
それはウナギの国際取引が規制されるかどうか。
ウズベキスタンでいま開かれているのは絶滅のおそれがある野生動植物について国際取引を規制するワシントン条約の会議です。
国内でとれるシラスウナギの量は変動はあるものの近年低調な状態が続いています。
このため頼っているのは海外。
2023年の国内供給量で輸入は約7割、大半は中国です。
日本は生態の研究を続け資源管理はできているとして6月にEUがニホンウナギを含むすべての種類を規制対象にするよう提案すると反対してきました。
小泉進次郎 農水相:(当時)
保存管理を徹底していて十分な資源量が確保されている。国際取引による絶滅の恐れはありません。今般のEUの決定は極めて遺憾
11月27日の委員会ではEUの代表者が規制強化が必要な理由を説明したあと採決へ。
結果は賛成35・反対100で規制強化案は否決されました。
こうした中、静岡県浜松市で行われていたのは親ウナギの放流事業。
漁協や専門店が14年前から続けていて27日はオス31匹とメス123匹、合わせて154匹が遠州灘に放されました。
その後関係者に規制強化案の否決が伝えられると…。
浜名湖発親うなぎ放流連絡会
加茂仙一郎 会長:
まずはホッとしています。(議論を)真摯に受け止めて今後ウナギの流通と資源管理についてみなさんと一緒に展開していかないといけない
委員会の否決は12月5日の本会議で報告され再投票で最終的な結論が示されます。