高市首相は26日、就任後初の党首討論に臨みました。
一体どのような論戦が繰り広げられたのか見ていきます。
高市首相が「まあ私はわりと…柔軟で素直なところがいいところなんですけども」と述べ、会場の笑いを引き起こす場面もあった高市首相初の党首討論。
野党党首たちの厳しい追及に柔軟に対応できたのでしょうか。
討論の最初の相手は松下政経塾時代の先輩にあたる立憲民主党・野田代表。
立憲民主党・野田代表:
(高市)総理とは、そうですね、40年以上前から存じ上げております。まさかこの時期に党首討論で相まみえるとは。
大きな問題となっている日中間の対立について…。
立憲民主党・野田代表:
私は日本のトップが、台湾有事の際に様々なシミュレーションで色んなことを考えめぐらしていくと、そのこと自体を否定するのではありません。ただし、一議員の頃から考えていたことを総理大臣になって言葉にしていいかというのは別の問題と思う。明らかに総理の「独断」で出てきた言動で、なぜこうした発言を。
予算委員会での“台湾有事を巡る発言”の真意を問われた高市首相。
高市首相:
私も具体的なことに言及したいとは思いませんでしたけれども、こと予算委員会でございます。政府のこれまでの答弁を、ただもう一度、もう一度と繰り返すだけでは、場合によってはこれは予算委員会を止められてしまう可能性もあるということで、国会議員は全国民の代表でございます。聞かれたことに対して、言える範囲で答弁をさせていただきましたが。
「従来の政府見解は変えていない」という、これまでの答弁を繰り返した形の高市首相。
立憲民主党・野田代表:
一線を越えることのないようにしていただきたい。今ちょっと越えそうな感じがあったので、心配したんですけども…。
野田代表が日中問題の追及を終えると、高市首相は小さくうなずき天井を見上げるしぐさも見せました。
そして、経済対策を巡っては2人の激しい論戦も。
立憲民主党・野田代表:
金利が上がり続けている。特に高市政権になってから上がり続けているのは、私は今回の経済活動を含めて、“放漫財政”に対する警鐘ではないか。
高市首相:
放漫財政というような、ご指摘には決して当たらない。まぁ私はわりと…柔軟で素直なところがいいところなんですけども。野党の皆さまから色々なご意見いただきました。特に物価高対策、それもかなり取り込ませていただきました。やはり成長する経済を作らなきゃ財政は絶対に健全化しないと。
立憲民主党・野田代表:
(今は)明らかにこれ、高市円安的な流れなんですよね。円安は明らかに物価高を助長していくというふうに思います。
立憲・野田代表に続いて登場したのは、国民民主党・玉木代表。
国民民主党・玉木代表:
まず冒頭、総理にお礼を申し上げたいと思います。ガソリンの暫定税率の廃止。
その後もお互いの経済政策について、高市・玉木両氏の間で次のようなやり取りが多く目立ちました。
国民民主党・玉木代表:
私は高市総理の進める成長戦略、大賛成です。ボトルネックがあると思うのは人手不足です。
高市首相:
人手不足、これを放置していては、経済成長これがおぼつかないということには大賛成。
お互いの政策について大賛成という言葉に加え…。
高市首相:
しっかりと一緒に「関所」を乗り越えてまいりましょう。
国民民主党・玉木代表:
一緒に「関所」を乗り越えていきたいと思います。
野党となり久々の党首討論となった公明党は、核兵器を「持たず・作らず・持ち込ませず」という従来の「非核三原則」の見直しについて…。
高市首相:
明示的に非核三原則の見直しを指示したという事実はございません。
公明党・斉藤代表:
非核三原則を見直すということがあってはならないと。閣議決定、政府と与党だけで決めていいというものではないと思います。
さらに、初めての党首討論に臨む参政党の神谷代表は…。
参政党・神谷代表:
我々は昨日「スパイ防止法」というものを(法)案として提出をいたしました。総理の「スパイ防止法」に対する構想を聞かせていただきたい。
高市首相:
スパイ防止法っていう名前になるかどうか分かりませんが、そういうインテリジェンス、スパイ防止関連の法制をつくらなきゃいけないというのは、今年ですね、検討を開始して速やかに法案を策定すると。