5カ月ぶりに公の場に姿を現したのは、解散したTOKIOの元メンバー・国分太一さん(51)。
コンプライアンス違反を理由に日本テレビの番組を降板してから初めて自身の言葉で語りました。

元TOKIO・国分太一さん:
本日、私、国分太一にこのような機会を設けることをお許しいただき、心より感謝申し上げます。まず最初に自ら取った行動により傷つけてしまった当事者の方に、遅くなりましたが、また直接ではなくこのような形になり大変恐縮ですが、心からおわびの気持ちを伝えさせてください。本当に申し訳ございませんでした。
私が番組降板を告げられ、日本テレビの福田社長による記者会見でそのことが公表されてから、きょうに至るまでの5カ月間、本当に申し訳ないという気持ちとともに、何よりも自分自身に対して情けなく、悔しい思いで毎日過ごしていました。

紺色のスーツに黒縁の眼鏡をかけた国分さんは、会見冒頭で深々と頭を下げ謝罪しました。

国分さんを巡る問題は2025年6月、日本テレビの福田博之社長が国分さんについて、過去にコンプライアンス上の問題行為が複数あったことを確認したと説明。
一方で、具体的な内容については「“プライバシー保護”を理由に一切明らかにできない」と繰り返しました。

この発表を受けて、国分さんは「長年の活動において、自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です」「期限を決めずに全ての活動を休止し、自分を見つめ直させていただきます」とのコメントを発表。
所属していたTOKIOは、その5日後に解散を発表しました。

その後、表舞台から姿を消した国分さんでしたが、10月23日に国分さんの代理人弁護士が記者会見を行いました。

国分さんの代理人(10月23日):
国分太一さんの代理人として、日本テレビ放送網および日本テレビホールディングスを相手方として、日本弁護士連合会に対し、人権救済申し立てをいたしましたので、そのご報告をさせていただきます。

国分さん側が提出した申立書によると、番組を降板させられた際に、日本テレビからの処分の根拠となったコンプライアンス違反についての具体的な説明がなかったということです。
また、事案の内容や関係者の特定につながるような言動をしないよう求められたため、対外的な説明ができず、他番組の降板など重大な影響を受けたとしました。

これに対し、日本テレビは「突如として、そのやりとりの内容や関係者の特定につながりかねない情報を含めて一方的に公表し、会見を開いたことは誠に遺憾であり強く抗議いたします」とコメント。

そして26日、5カ月ぶりに姿を見せた国分さん。
時折声を詰まらせながら、人権救済の申し立てを行った理由についてこう説明しました。

元TOKIO・国分太一さん:
私は身動きができず、世の中から取り残されてしまいました。こうした事態を少しでも前に進めようと人権救済申し立てという手段を選びました。数日間の間ですべてを失いました。私のとったどの行動がコンプライアンス違反とされたのか、答え合わせもできないままに、自分自身に取り巻く環境変化のはやさに心がついていかず、後悔、孤立、絶望とネガティブな感情に押しつぶされ、自らをコントロールすることが難しくなりました。私は当初から関係者の方々に謝罪をしたい気持ちを持ち続けています。もちろん、これまで長年にわたりお世話になってきた日本テレビさんと対立する気持ちはありません。

国分さんは番組の降板が決まる際、日本テレビの幹部から「コンプライアンスについて2~3伺いたいことがある」と言われたといいます。
その後、弁護士らが現れ、突然、聞き取り調査が行われたと説明しました。

元TOKIO・国分太一さん:
とても冷静ではなかったような気がしています。それでも、なんとかこのような状況を受け止めなければいけないと思い、スマホの録音機能を回しましたが、その行為を弁護士の方に見つかり、削除するように言われました。削除の理由は、プライバシーを守るためなのでご了解を得たいということで、その場で削除することしかできませんでした。そのあと、コンプライアンス局の方から、何か思うことはノートとペンでメモしてくださいと言われ渡されましたが、突然の聞き取りで緊張、不安、いろいろあり、手が震えて何も書けなかったことを覚えています。そして執行役員の方から、その場で降板を告げられました。

「番組の降板という処分について納得しているのか」という質問について、国分さんは「処分の重さに関しましては、私の立場からお答えすることはできないと思っています」と話しました。

国分さんの代理人:
国分さんの思い当たるところもあるし、または逆に常識が欠けていたために思ってもいなかったようなことが認定されているかもしれないということもひっくるめて、トータルで何がコンプライアンス違反と認定されているのかがよく分からないので、処分が妥当であったかどうかというのは、ちょっと判断ができない状況。

また国分さんは、解散したTOKIOのメンバーやファンについて聞かれ…。

元TOKIO・国分太一さん:
今でも折に触れ、声をかけてくれる城島・松岡の2人には感謝しかありません。彼らを誇りに思っています。グループとしての形はなくなっても、思いはつながっていることに気づきました。何よりずっと応援していただいたファンの皆さまには、突然の解散とその理由を告げることが5カ月間できなかったのは、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

そして、番組を降板してから5カ月の間、「引退について考えなかったか」と問われた国分さんは…。

元TOKIO・国分太一さん:
もちろんよぎりました。(Q.踏みとどまった理由は)関係者・仲間・メンバー、たくさんの方からご意見をいただきました。当初は引退も考えましたが、それだけではないアイデアをたくさんの方からいただいたので、今は活動休止という形を取らせていただいております。

今後の芸能活動については…。

元TOKIO・国分太一さん:
いま正直、本当に考えられない状態です。順番的には対外的な説明とおわびをさせていただけてない他のテレビ局、スポンサーの皆さまを含め、しっかりと説明をすることが必要だと思っています。そのためにも答え合わせをし、どこまで話をできるのかのライン決めを日本テレビさんとやはり協議していきたい。

今後、申立書が受理されると、日弁連の人権擁護委員会が調査を行うことになり、人権侵害が認められた場合、日本テレビに対して警告や勧告などの措置が取られます。