横倒しになった屋根と道路に散乱した瓦。
25日夜、地震が発生した熊本・阿蘇市にある住宅の門です。
これまで家の出入り口に立っていた立派な門が、地震により柱の根元が折れて倒れたのです。
25日午後6時1分ごろに発生した熊本・阿蘇地方を震源とする地震。
最大震度5強を観測した熊本・産山村の県道では、発生から一夜明け、FNNのカメラが道路を塞ぐほどの大きさの岩が落下している様子を捉えました。
現場では25日夜、落石が車に衝突する事故が発生していました。
車の運転手:
携帯の地震警報が鳴ったんですけど、坂だけ下りきろうと思ったんです。この大きい岩は目に入ったんですけど、(大きい岩の前に)小さい岩が落ちていて、それには気付かなくてブレーキかけたときには遅くて乗り上げた。ぶつかった。
阿蘇市内の薬局では地震により複数の商品が落下し破損したため、関係者が対応にあたっていました。
マツモトキヨシ一の宮店・中戸俊介店長:
(Q. このペットボトルは?)通路に散乱していたので、通路確保(の意図)も含めて、いったんカゴに回収したところ。これはお酢(の瓶)が割れて、(お酢が)かかった商品ですね。
阿蘇市では、70代の女性が自宅で転倒し病院に搬送されています。
2016年4月にも2度、震度7を観測する地震が起きている熊本県。
東京科学大学の中島淳一教授は、2016年の地震との関連について「今回の地震は、2016年の熊本地震の断層の北東側で起こった地震。広い意味での余震と考えられまして、(2016年の)熊本地震に伴って活動が活発化した地域と捉えて問題ない」と話します。
また、東京大学地震研究所の酒井慎一教授は、今回の地震によって阿蘇山の火山活動のほか、有明海や大分県に延びる活断層に影響が出ないか注視する必要があるとしています。
気象庁は今後1週間程度、最大震度5強程度もしくはそれ以上の地震が発生する可能性があると注意を呼びかけています。