明治安田J2リーグは残り2試合を残すのみ。2位につけるV・ファーレン長崎は23日、ホームで勝ち点差わずか1の首位・水戸と対戦する。勝てば優勝、昇格がぐっと近づく大一番だ。チケットは完売し、大注目の一戦を前に選手たちの熱も高まっている。
「がつがつした試合になるのは間違いない」
19日、長崎県諫早市で練習を公開したV・ファーレン。
水戸ホーリーホックの特徴である「攻守の切り替えの早さ」を意識し、コートを狭めたミニゲームなどをメニューに取り入れ、汗を流した。
山口蛍主将は「相手は首位の水戸だし、きれいに勝ってホーム最終戦を終われるとは思っていない。すごく球際も激しく、がつがつした試合になるのは間違いない」と、試合の厳しさを予想する。
ゴールキーパーの後藤雅明選手は「攻守においてゴール前は重要になるので、そこでパワーを注げるように準備したい」と,、意気込みを語った。
水戸戦「MF齋藤にいかにシュートを打たせないか」
23日に対戦する水戸は、シーズン序盤のアウェー戦で無得点、3失点と完敗を喫した相手だ。
首位を走る水戸の今シーズンの印象について、V・ファーレンOBの大竹洋平さんは「4-4-2のブロックでしっかり守備が構築されているので大崩れしないのが強さの秘訣。攻撃でも一発を持っている選手がいるので点も取れる」と分析する。
要注意プレイヤーを聞くと「やっぱりベストゴールに何回も選ばれている齋藤俊輔選手」と指摘した。
プロ2年目の20歳、MFの齋藤俊輔選手は、20歳以下の日本代表にも選ばれ、右足から放たれる正確かつパワフルなシュートが武器だ。今シーズン、J2リーグ月間ベストゴールを3回も受賞している。
大竹さんは「どこからでもシュートを打てる選手なので、まずシュートを打たせない。フリーで打たせてしまうといいところにシュートを打てる技術を持っているので、周りと連携していかにシュートの場面でしっかり寄せれるかが大事」と警戒を促す。
「J1昇格」へ「もう勝つしかない」
水戸との勝ち点差はわずか1。
V・ファーレンは23日に水戸に勝利し、3位大宮と4位千葉がともに引き分け以下の場合、1試合を残して2017シーズン以来のJ1昇格が決まる。
サポーターは「前回昇格した時のスタジアムの熱気をいまだに覚えている。その時みたいに県全体が一体となって昇格、優勝する姿を全員で喜べたら」と、期待を寄せる。
18得点で得点ランキングトップに立つエース・マテウスジェズス選手は「明るく楽しくサッカーをしているので、サポーターに見せながらも勝利を目指す姿を見せたい。県民のためにも勝って昇格して一緒に祝いたい」と、意欲を見せる。
山口主将は「難しいけど今まで通り平常心、やってきたことで戦うのが一番。もう勝つしかない。最後勝って最終戦終われたら」と、決意を語った。
悲願のJ1昇格へ、運命の一戦は23日午後1時5分キックオフ。高木監督体制ではここまで11勝1敗5引き分けでホームは負けなし。複数失点も無いので、水戸の攻撃を守ることができれば、リーグ最多得点を誇る自慢の攻撃力で勝利がぐっと近づくだろう。
23日は3位大宮は5位徳島と対戦(午後2時キックオフ)、4位千葉は16位大分と対戦(午後1時キックオフ)。3位以下のチームの勝敗も見逃せない!
(テレビ長崎)
