11月9日、9回目となる「おかやまマラソン」が岡山市北区で行われ、約1万6000人のランナーが晩秋の岡山路を駆け抜けた。

◆「晴れの国」だけど雨の「おかやまマラソン2025」スタート直前のランナーの思い

あいにくの雨となった岡山市内。沿道には約11万人が集まり、熱い声援を送った。

スタートを直前に控えたランナーからは「晴れの国なのに雨で残念」との声が聞かれた一方、「きょうの目標は(雨でも)メイクを崩さず完走する。それで沿道の人たちを元気づけられるよう頑張る」「雨の日も楽しみます」との声が聞かれた。

コンディションをポジティブに捉えるなど、県内外からのさまざまなランナーがフルマラソン、ファンランのスタートを待ちわびていた。

号砲を前に岡山県・伊原木隆太知事は「天気予報通りとなってしまいましたが、この先、小降りになると聞いています。皆さん、ゴール目指して頑張りましょう!」と、スタートラインに立つランナーらを激励した。

「沿道の人たちを元気づけられるよう頑張る」と意気込むランナー
「沿道の人たちを元気づけられるよう頑張る」と意気込むランナー
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◆1万6000人のランナーが雨の岡山路へ!沿道には約11万3000人がと声援

〇午前8時45分・天気は雨 気温14.5℃
(号砲)
「おかやまマラソン2025。号砲とともに今スタートしました」

5.6キロのファンランを含め約1万6000人のランナーが、雨のコースに繰り出した。雨が降りしきる中、ランナーはレインコートを着るなどして懸命に駆け抜けていく。

それでも沿道には約11万3000人が集まり、「頑張れ」などと声援を送った。

約1万6000人のランナーが雨のコースに
約1万6000人のランナーが雨のコースに

◆日本陸連会長でスペシャルアンバサダーの有森裕子さん(岡山出身)もランナーを鼓舞

そして、日本陸連会長で大会のスペシャルアンバサダーを務める有森裕子さんも選手を鼓舞。伊原木知事は2025年もファンランに参加し、「いつも通り楽しく走ることができました」と、大会の楽しさを噛みしめていたが…。

(Q:晴れの国なんですけど)
「晴れの国なのに雨が降ってしまい、晴れの国の知事として申し訳ない思い。こういうことがあっても、盛り上がるのがおかやまマラソン」

笑顔でファンランを終えた伊原木知事。大会の盛り上がりも噛みしめていたようだ。

スペシャルアンバサダー 有森裕子さん
スペシャルアンバサダー 有森裕子さん

◆雨の中のレースにかかわらず男女とも大会新記録で初優勝

雨の中でのレースは男女とも大会新記録が出る好結果となった。男子は岡山の豊田紘大選手が、女子は大阪の清水穂高選手がそれぞれ初優勝を飾った。

男子優勝の豊田紘大選手(岡山商大附AC)は「雨の中のレースがすごく好きなので、もっと降れと思いながら走った。雨が降るとこの時期、呼吸がしやすい感覚があり、自分ではハイペースで進んでいたが余裕を持って走ることができた」と、雨が味方となっての大会新記録に満足した様子。

一方、女子優勝の清水穂高選手(GRlab(大阪))は、「まさかこの雨の中で大会新が出せると思っていなかったのでびっくりした。寒いのが苦手なので今回、どうなるのか不安があったが、この時期は雨が降っても寒くなく走れた」と、喜びを語っていた。

男子優勝 岡山商大附AC 豊田紘大選手
男子優勝 岡山商大附AC 豊田紘大選手

◆フルマラソン完走率は90.8% ランナーの励みになったのは“途切れのない応援”

2025年、フルマラソンに挑戦したのは1万4567人。このうち90.8%が完走した。

ランナーは「走る前は大変だったが、自己ベストが更新できて良かった」「雨だったので路面に水が溜まっていたりで走りにくいところがあったが、いつも通り応援が多く頑張れた」「最初から最後まで沿道(の応援が)途切れなかった。雨だったが最後まで残って応援してくれたのですごく力となった」

雨の中にもかかわらず、この晩秋の岡山路を走り抜けたランナーたち。沿道の“途切れのない”応援を力に変え、笑顔と充実感に満たされた一日となったようだ。

(岡山放送)

フルマラソン完走率は90.8%
フルマラソン完走率は90.8%
岡山放送
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