耳が聞こえない、または聞こえにくい選手の祭典「デフリンピック」は、11月15日(土)に開幕、日本勢は連日メダルラッシュの活躍となっています。
大会5日目、駒沢陸上競技場で男子400メートル決勝が行われました。準決勝トップのタイムで決勝に進出した日本デフ男子400メートル記録保持者(47秒82)の山田真樹選手(28歳 ぴあ)。
山田選手は俳優とアスリートの2つの顔を持つ二刀流の選手で、スタンドからたくさんのエールが送られました。
いざ、決勝。好スタートを切った山田選手は、序盤からスピードに乗り先頭に立ちます。その後も大きなストライドで最終コーナーへ。コーナーを回ったところで並ばれましたが、ラストはもう一段ギアをあげて、一度もトップを譲ることなくガッツポーズでゴールを駆け抜けました。自身の日本デフ記録を更新し47秒61で優勝、今大会日本勢初の金メダルを獲得しました。
山田選手 談:
金メダルはすごく厚いですよね。厚みがすごいです。今までいただいたメダルの中でかなり大きい方だと思います。重みもあるし本当にうれしいです。ありがとうございます。
【陸上男子400メートル 結果】
優勝 山田真樹(ぴあ) 47秒61
5位 村田悠祐(仙台大) 49秒27
8位 足立祥史(島根県立松江ろう学校) 50秒18
続いて、同じく大会5日目、東京体育館では卓球女子ダブルスで、こちらも2人の山田選手がうれしい銅メダルです。山田萌心(もえみ)選手(17歳 島根県・明誠高)・山田瑞恵選手(30歳 SMBC日興証券)の山田ペアはメダル獲得をかけて準々決勝で韓国ペアと対戦。2-2で迎えた第5ゲーム、相手にゲームポイントを握られたところから逆転し、このゲームを奪います。
第6ゲームも序盤は相手にリードを許しますが、中盤で逆転し接戦を制した山田ペア。準決勝で中国ペアに敗れたものの、今大会、卓球勢初となる銅メダルを獲得しました。
また、日本勢史上最年長の84歳・高桑昭紀選手(石川県金沢市)が射撃男子50メートルライフル伏射に出場。残念ながら予選敗退となりましたが、ご本人は「あと10年は現役を続けたい」と話していました。