高市内閣が非核三原則の堅持に明言を避けていることや、「台湾有事」に関する答弁による中国政府の渡航自粛要請をめぐり、長崎市の鈴木市長は18日、いずれも「動向を注視したい」と、慎重な姿勢を示しました。
これは、18日に行われた長崎市の定例会見で、鈴木史朗市長が述べたものです。
鈴木市長
「非核三原則の価値についてまだまだ十分、理解されていないのではないかと思っています」「そもそも核兵器の存在自体が許されない」
鈴木市長は2025年の平和宣言で政府に対し、非核三原則の堅持を求めています。
しかし、高市首相は国是である「非核三原則」(持たず、作らず、持ち込ませず)のうち「持ち込ませず」について、与党内で見直しの議論開始を検討しています。
鈴木市長は動向を注視する姿勢ですが、「高市首相にも被爆地を訪問し、被爆の実相に触れるよう求めたい」と述べました。
一方、高市首相の台湾有事をめぐる国会答弁に中国側が反発し、渡航自粛を呼びかけたことについては…。
鈴木市長
「現時点で具体的な情報はございませんが、今後、動向について注視していきたいと思います」
慎重な姿勢を示した上で、これまでの長崎と中国の関係性を念頭に、こう述べました。
鈴木市長
「草の根レベルの市民交流がむしろ、国レベルの関係をいい方向に動かしていければと期待しています」