高市首相の台湾有事を巡る発言で、事態打開に向け中国・北京入りしている外務省幹部と中国側の協議は、日本時間18日午後3時過ぎに終了したとみられます。
北京から、FNN北京支局・垣田友彦支局長が中継でお伝えします。
日本時間18日午後3時過ぎ、協議を終えたとみられる2人が姿を見せました。
中国政府が反発を強める中、協議直後とみられる2人の表情は険しいものでした。
中国外務省をあとにする際の金井アジア大洋州局長と中国外務省の劉勁松アジア局長は、2人とも記者団の問いかけには無言でした。
協議は非公開で、これまでのところその内容は分かっていませんが、言葉を交わしているものの、2人の表情からは協議が難航したようにも感じます。
中国外務省・劉勁松アジア局長:
午後、報道官が説明します。
協議の中で金井氏は、高市首相の国会答弁について「日本の従来の立場を変えるものではない」と説明したほか、中国の薛剣大阪総領事によるSNSへの投稿について抗議したとみられます。
一方の中国側は反発を一層強めており、台湾有事や存立危機を巡る発言の撤回を強く求めたとみられます。
――協議を経て、今後の見通しは?
中国外務省は17日、李強首相が今週末に南アフリカで行われるG20の場で、高市首相と会談する予定はないと明言しました。
また、18日朝の共産党系の新聞は、台湾を巡る問題で「曲解の余地はない」と強調し、高市首相に「間違いを正すよう強く求める」とする記事を掲載しました。
また、中国政府関係者は「公務員の日本出張取り消しが相次いでいる」と話していて、党と政府、メディアが一体となって一歩も譲らない姿勢を強めています。
金井局長は18日に日本に帰国するとみられますが、こうした状況や先ほどの日中の両局長の表情を見る限り、対立が長期化する可能性も感じます。