2022年に安倍元総理大臣を銃撃して殺害した罪に問われている山上徹也被告(45)の裁判員裁判で証人として出廷した山上被告の母親は、旧統一教会側から献金の返金を受けたことについて、「献金したものを返してもらうのは心苦しい気持ちがありました」と話しました。
■献金の返金「仕方がないと思いました。心苦しい気持ちがありました」
きょう=18日、証人尋問で出廷した山上被告の母親は検察側から献金の返金を受けたことについて、次のように述べていきました。
(Q.返金について。2005年ごろ、受け始めましたか?)
【山上被告の母親】「はっきり覚えていないけど、言われたらそうかなと」
(Q.返金を受けることに納得しましたか?)
【山上被告の母親】「仕方がないと思いました。献金したものを返してもらうのは心苦しい気持ちがありました」
(Q.返金には、弁護士である山上被告のおじも関わっていましたか?)
【山上被告の母親】「きっかけはそうです」
(Q.返金の合意書は2005年6月から2008年の10月まで、月30万円の返金。最初30万円でしたか?)
【山上被告の母親】「定かではありませんが、そうだったと思います」
(Q.合計5千万の返金の合意。約束通り支払われましたか?)
【山上被告の母親】「はい」
(Q.家族のメールでは、毎月40万円を家族で分けていたメッセージもありましたが?)
【山上被告の母親】「そういうときもあったかもしれませんが…」
■弁護側「献金総額は1億円」指摘 検察側は「5000万円分割返金 被告も受け取る」
これまでの裁判で弁護側は山上被告の母親の献金について、次のように指摘していました。
【弁護側の冒頭陳述より】「統一教会に対して献金をして財産を投げ出すことが息子や家族を救うことだと信じ、すぐに2000万円を献金。
翌年には、徹也さんのお父さんの生命保険金のほとんどすべて3000万円を献金。1991年から1998年ころまでの献金総額は1億円に上ります」
一方検察側は、「旧統一教会と母親の間で、献金した額の一部・5000万円を分割返金する合意が成立し、被告も毎月約10万円を受け取っていた」と指摘していました。