南城市議会選挙について、取材に当たっている與古田記者とお伝えします。
稲嶺羊輔アナウンサー:
今回の市議選ですが、古謝市長のセクハラ問題に端を発し、不信任決議を可決させた市議会への対抗措置として行われた選挙でした
與古田遼記者:
今回の選挙では古謝市長に対する不信任案への対応が争点となり、候補者からは「政策論争が出来なかった」「支持者から、なんのための選挙か分からないと言われている」といった声も聞かれるなど異例の選挙戦となりました
当選した宮城尚子氏:
通常の選挙と違って市長の不信任案が争点と言われた中において、やっぱり市民の皆さんがこの2年間疲弊してしまった恥ずかしい南城市だって外からも言われて疲れ切ってしまったんだろうなというのがあります
当選した中村直哉氏:
市長の不祥事によって不信任案可決という流れでしたけれども、まだ困ってらっしゃる職員がいるのも事実ですので、そこに向けて改めてしっかりと対応をしていきたいという風に考えています
稲嶺羊輔アナウンサー:
不信任案への対応については、当選者の多くが賛成していますね
與古田遼記者:
沖縄テレビを含む報道各社が行った事前調査では、今回当選した20人のうち18人が市長への不信任案に賛成で、残り2人が未定となっています。
改選後の市議会で再び不信任案が提出された場合、20人の議員の3分の2以上(14人)が出席し、過半数の賛成で可決されます。一方で、7人以上が欠席・退席すれば要件を満たさず採決は行われませんが、当選した議員が調査通りの対応を取ると仮定すると不信任案は決議され、古謝市長は失職となります
稲嶺羊輔アナウンサー:
ところで10日、古謝市長は市長選について「支持者と相談する」と態度を明らかにしませんでしたが、仮に出馬するとなるとそもそも議会を解散させる必要は無く、市長選で信を問うべきという声も多く上がっていましたね
與古田遼記者:
当選した議員たちからは「古謝市長の出馬は既定路線」といった見方もありますが、「市の混乱を長引かせるだけ」といった懸念も上がっています。
当選した宮城尚子氏:
最初から市長として市長選で信を問うべきだということを貫いていくべきだったと思います。単なる混乱でしかない。一刻も早く被害者の方を救済するためにも、本当に1日でも1分でも早い市長の不信任可決を目指したいと思っています
当選した中村直哉氏:
今回の市議選の結果を踏まえて、立候補を断念するっていうのも一つの選択肢であるという風に思いますので、市民の皆さんの判断を踏まえてしっかりとご決断を政治家としてしてただければありがたいと思います
與古田遼記者:
市の議会事務局によりますと来週以降にも、議会が召集される予定です。そこで、5度目となる不信任案が提出される見込みです。
不信任案が可決されると古謝市長は失職して50日以内に市長選挙が行われることになります