SNS上で著名人になりすまし嘘の投資話を持ちかけて金をだまし取るといった「SNS型投資詐欺」についてです。
今、地方局のアナウンサーになりすます手口の詐欺も横行していると言います。実際にTOSのアナウンサーの偽アカウントも確認されているんです。取材しました。
ファッション通販大手のZOZOの創業者前澤友作さんの偽の広告。前澤さん自身が公式Xに投稿し注意を呼びかけました。こうした偽の広告から誘導したり偽のアカウントを使ってメッセージのやり取りをするなど手口が巧妙化しているSNS型投資詐欺。
県警によりますと、大分県内での被害は2025年、127件確認されていて被害額はおよそ8億6000万円に上っています。
そして今、新たに広がっているのが地方局のアナウンサーの偽アカウントを利用した手口です。
こちらはTOSの藤村晃輝アナのインスタグラムの公式アカウントと偽のアカウントを比較したものです。
左が公式で右が偽物。
顔写真は同じで紹介文にも大きな差はありません。
しかし、ユーザー名をよく見ると本物は「fujimura」なのに対し、偽のアカウントは「fujiimura」と「i」が1つ多くなっています。
◆TOS藤村晃輝アナウンサー
「驚いた。なんでっていうのがまず最初に思った。まさか自分のまであるんだというのがあった」
この藤村アナの偽アカウントを悪用している人物はフォロワーに対し投資話などを持ちかけていたと言います。
◆TOS藤村晃輝アナウンサー
「なりすましは何者かがわからないし、結局どういう被害が出るかというのも未知数だしその辺の漠然とした怒りとか不安とか。あとは皆さんに迷惑をかけることになりそうだから、申し訳なさとかいろんな感情があった。自分の投稿でいまなりすましがあるのでというのをすぐに呼びかけて注意喚起はした」
TOSのアナウンサーの偽アカウントは藤村アナ以外にも…。
◆TOS刀祢優月アナウンサー
「こちらは、私のアカウントなんですが公式のユーザー名は「yuzuki」となっているのに対し偽物は「yucuki」と「z」が「c」になっています。新しくアカウントを作ったのではないか?と勘違いされるかもしれません」
実際に藤村アナの偽アカウントとメッセージのやり取りをした女性もいて相手から複数回に渡って「電話」もかかって来たそうです。
大分市に住む70代の女性です。9月末、藤村アナの偽アカウントを本物と勘違いし、次のようにメッセージを送りました。
「頑張っていますね。いつも応援しています」
すぐに反応はありませんでしたが、その数日後…。
「ありがとうございます」とメッセージが返ってきました。
◆藤村アナの偽アカウントとやりとりした女性
「最初はもちろん返事が返ってきてうれしかった」
さらに、後日、再びメッセージが…。
「年齢はおいくつですか?良かったらライン教えてください」
女性は不審に思い、やり取りをやめましたが、アプリの機能を使って何度も電話がかかってきたそうです。
◆藤村アナの偽アカウントとやりとりした女性
「その(やりとりをやめた)あとも何度か電話がかかる削除しているのにそれも怖いと思っていたら電話がちょうど鳴った。テレビを見ていたら晃輝くん(藤村アナ)が生出演している。ゆーわくワイドに。これ絶対おかしいよねって。ちょっとドキッとした最初は。今までのは全部嘘だったんだと思った」
藤村アナがテレビに出演しているタイミングで電話がかかってきたので詐欺と確信し被害にはあいませんでした。
こうした偽アカウントとやり取りを続けていると嘘の投資話を持ちかけられるということで、県警も注意を呼び掛けています。
◆県警 サイバー犯罪対策課真部文寿次席
「地元のアナウンサーは番組などでよく見る町や店を紹介したり、距離が近く親近感を持ちやすい。逆に言えば犯人にとっては地元の住民をターゲットにした犯罪が容易にできるのでこういった種類の事案が進んでいる。SNSについては特に会ったことのない相手から金の話が出たら詐欺だということで見極めてもらいたい」
こうした偽アカウントを見分けるポイントとして県警は「フォロワーの数が極端に少ない」、「過去の投稿がほとんどない」、「プロフィールの内容が本物と少し異なる」といった点を挙げていて注意してほしいと呼びかけています。
 
       
         
         
        