既存の路線バスに輸送する荷物を積み込んで、乗客とともに運ぶいわゆる「貨客混載」の実証実験が31日、広島市で行われました。
広島バスの職員に手渡された段ボール、届け先は…瀬戸内高校となっています。実は、この荷物、ある特別な方法で輸送されるんです。
荷物が運び込まれたのは路線バスの車内。行われたのは、バスの空きスペースを使って日用品などの荷物を運ぶ実証実験です。
広島市西区の「井口車庫」バス停から出発し紙屋町で荷物を下ろして、別のバスに乗り継ぎ、瀬戸内高校の最寄りのバス停まで輸送できるか検証しました。
この取り組みを考案したのは県内の高校生で、広島バスや中国運輸局など県内企業や組織の全面バックアップで実現しました。
【瀬戸内高校・蛭子翔さん】
「人手不足もかなり深刻化していて、日本の物流の主力を支えているトラック運転手を少しでも手助けしたいと思い始めた」
今回の実証実験の最大のポイントは”乗り継ぎ輸送”の検証です。
広島バスの職員が紙屋町で荷物を下ろして、乗り継ぎ先の広島バスセンターまで台車で荷物を運搬。紙屋町への到着は数分程度遅れたものの、乗り継ぎ輸送はスムーズに行われました。
そして、広島バスセンターを出発したバスは、予定通り最終ポイントのバス停に到着し、待ち構えていた高校生に無事、荷物が届けられました。
【瀬戸内高校・蛭子翔さん】
「思ったより遅れが発生せず、乗客にもあまり迷惑がかかっていなくてよかった」
【広島バス・事業推進課 清水雅秀課長】
「バスのスペースやダイヤさえできていれば荷物をリレーすることができるとわかった。新しい路線バスの形を今回検証できたと思う」
 
       
         
         
        