アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席は30日、貿易摩擦の解消に向けて会談し、両首脳は追加関税の一部引き下げなどで合意しました。

会談の成果について、FNNワシントン支局・千田淳一支局長が中継でお伝えします。

一連のアジアツアーで、各国から大きな投資を引き出したトランプ大統領ですが、中国と交渉は想定の範囲内でとどまりました。

トランプ大統領と習近平国家主席の直接会談は6年ぶりで、両首脳は互いに高い関税をかけ合う貿易摩擦をめぐり、1時間40分にわたり会談しました。

トランプ大統領はアメリカに戻る専用機内で記者団に対し、アメリカが合成麻薬「フェンタニル」の流入を理由に、中国に課している20%の追加関税のうち10%を引き下げることで合意したと明かしました。

さらに、中国がレアアースの輸出規制の導入を1年間見送ることや、アメリカ産大豆の輸入を拡大することで合意したと成果をアピールしました。

また、ロシアによるウクライナ侵攻の終結に向けて協力していくことも確認しましたが、アメリカが各国に呼びかけているロシア産原油の購入に関しては話題にはなりませんでした。

―――今回の会談の結果についてはどう評価されている?

トランプ氏は記者団に対して、会談の評価を10点満点中12点だと自画自賛しました。

しかし、中国によるレアアースの輸出規制に限ってみても1年の延期と期限限定で、これから毎年交渉を続けなければなりません。

このため、今回のいわば“手打ち”は一時的との見方で、再び緊張や対立が再燃する可能性を含んだ会談だったといえそうです。

フジテレビ
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国際取材部
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