安倍晋三元総理大臣を手製のパイプ銃で撃ち、殺害した罪などに問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判が28日始まり、山上被告は「全て事実です。間違いありません」と述べ、殺人罪について起訴内容を認めました。
初公判では、検察側の証拠として、押収した被告のスマートフォンのデータを復元したところ、「出来れば小型で破壊力があるもので」などとインターネット上の“業者”から拳銃を購入しようとしていたメッセージのやり取りがあったことも明かされました。
■検察側証拠調べで「ネットで銃を購入しようとしたメッセージ履歴」示される
きょう=28日に開かれた初公判では、検察側の証拠調べが行われ、その中には、山上被告が銃を入手しようとした経緯がわかるものもありました。
押収されたスマートフォンのデータを復元したところ、「武器や薬物を売る」という“業者”とインターネット上でメッセージのやり取りをした履歴があったことが明かされました。
■山上被告から「出来れば小型で破壊力があるもので」とメッセージ発信
メッセージのやり取りは以下のようなものです。
・2020年10月9日
【“業者”→山上被告】「クスリ、武器どんなものでも用意しますよ」
・2020年10月11日
【山上被告→“業者”】「出来れば小型で破壊力があるもので。安全装置つき赤星がいいが、値段ははりますか?実物の動画を送っていただけますか?」
・2020年10月12日
【山上被告→“業者”】「金がないので黒星1丁と弾1つ。後ほど弾を追加させていただきます」
・2020年10月13日
【“業者”→山上被告】「かしこまりました。黒星1つと弾1つで20万になります」
■山上被告 ビットコインで送金も拳銃は発送されず
・2020年10月14日
山上被告がビットコインで約20万3000円相当を送金したが、拳銃は発送されず
・2020年10月18日
【山上被告→“業者”】「明日発送がないなら警察に行く」
【“業者”→山上被告】「海外拠点なのでお疲れ様でした」
【山上被告→“業者”】「俺は拳銃が欲しいのであってお前と遊びたいんじゃない」
結果、山上被告は拳銃を購入できず、その後、火薬の材料や水道管を購入したというクレジットカードの履歴が法廷で示されました。