全国のニュースでもお伝えしているとおり、来日中のアメリカのトランプ大統領は28日午前、北朝鮮による拉致被害者家族と面会しました。
面会に同席した鹿児島の拉致被害者家族・市川健一さんは面会について「大きな意義があった」と話しました。
トランプ大統領との面会が実現するか不透明だった28日朝。
北朝鮮に拉致された市川修一さんの兄、市川健一さんがKTSの取材に胸の内を語っていました。
市川修一さんの兄・市川健一さん
「私たちは一刻も早く会いたい。そのためにもトランプ大統領に協力をしっかりとお願いしたい」
1978年8月12日、市川修一さんと増元るみ子さんは夕日を見に訪れた日置市の吹上浜で北朝鮮に拉致されました。
2002年に拉致被害者5人が帰国して以降、進展がない拉致問題。
そんな中、かつて北朝鮮の金正恩総書記との首脳会談で拉致問題を提起したトランプ大統領に対して、市川さんは期待を寄せています。
今回の来日でトランプ大統領との面会がかなうか不透明な中、東京の迎賓館を訪れた市川さんら拉致被害者家族。
すると写真撮影の場にトランプ大統領が現れました。
大統領との面会は2019年以来3回目。
家族によるとトランプ大統領との面会は3分ほどで、北朝鮮に対して「積極的に拉致の話をしないといけない」という趣旨の話をしたということです。
安楽遥記者
「面会を終えた市川さんが会見場へと入ってきました。大統領との面会では手応えを感じられたのでしょうか」
市川修一さんの兄・市川健一さん
「会談はいつになるかわからないが米朝首脳会談の前に私たち家族(との面会)。そして総理との会談は大きな意義があると思う」
トランプ大統領と言葉は交わせなかったそうですが、面会について大きな意義があったと話す市川さん。
トランプ大統領の退席後には、ルビオ国務長官とも面会したそうです。
市川修一さんの兄・市川健一さん
「あまりにも長い歳月だからアメリカの協力を帰ってくるまで『力を貸してください』と伝えた。米朝首脳会談でおそらくトランプ大統領はこの拉致問題を提起すると思う。それが日朝首脳会談につながっていけばありがたい」
今回の面会が膠着した拉致問題を動かすきっかけとなるのか。
今後の動きに注目です。